中古車でそこそこお手頃の車種とは
ヨーロッパでは日本のようにミニバンはあまり販売されていませんので、選択肢はさほど多くはありません。彼らが所有しているエスパスの最新モデルはハイブリッドで高額なので、日本でも人気の「カングー」や「ベルランゴ」、トヨタ「プロエースシティ・ヴァーソ」、日産「タウンスター」、VW「キャディ」などもおすすめしておきました。これらのモデルにはEVやPHEV(プラグインハイブリッド車)モデルも販売されているうえ、中古車はそこそこお手頃です。天井も高く、荷物も数多く積めるので打ってつけではないかと思います。
ただ、たとえばカングーのEVモデルの難点は非常に持続距離が少ないことでしょうか(ADAC=ドイツ自動車協会の実測で約230km)。テスラ信者にはおそらく響かないラインアップかもしれませんね。「将来的にEVを所有した際には、充電休憩のために数日長く旅程が必要になることもまったく問題ない」と言っていましたので、彼らがよく行くイタリアのフィレンツェへの片道約700kmのバカンスには何度か充電をしながらのんびり行けば問題なのではないかと思います。私にはとてもそんな経済的、時間的な余裕はありませんが……。
どのクルマを購入するか乞うご期待
この家族の一人息子さんは、現在イギリスのオックスフォード大学に留学中。しかし、ロンドンから実家へ年に数回帰省する際には地球環境を配慮して、鉄道を乗り継いで帰ってくるという徹底ぶりです。その超・長時間の移動には、読書や勉強をして十分活用できるので苦ではないそうです。時間を十分に使える学生さんならではですよね。この息子さんはハーバード大学への留学も希望されているのですが、アメリカへはどうやって行くのかも気になるところです。飛行機はすでに乗ることをやめていますし、船のCO2の排出量を考えるとなかなか難しいですよね。
CO2排出量や地球環境保護という表面的なことだけに集中しすぎて、そもそも電気自動車への見解が違うと意思疎通が難しいなと感じます。私の周りには電気自動車の開発をしている友人がいますので、彼らのアドバイスを受けて説明をしてみたのですが、内燃系=悪という構図が出来上がっていて聞く耳持たず。家族をはじめ親族全員が超高学歴のエリート家族なのに不思議です。
そんなこんなで古いガソリン車を所有しながらも、あれほど私のクルマを悪だと批判し続けていた彼らですが、ここ最近になって内燃機関も視野にいれると言いだして、もうよく分からなくなってきました(苦笑)。次の車検は通らないらしいので、彼らが何を買うのか乞うご期待!