2台目にも、とあるレーサーのサインあり
「ヨタハチは、パワーはないけど車体が軽いので、それなりに走りを楽しめます。デザインが可愛いのも好きです」
そう語ってくれた荒木さんの愛車は、ミラーは同年代のトヨタ「カローラ」用に、ホイールもアルミに変更されているが、基本的に純正状態が多く残された個体とのこと。5年前のスポーツ800の55周年記念の際は、北海道地区にも参加。そして今回の九州地区参加と、フェリーを活用しながら長距離ドライブも満喫しているのだ。
「このクルマ、ボンネット裏にサインが書いてあったんですよ。前のオーナーさんがもらったサインだと思うのですが、誰だと思います?」
そう言って見せてくれたそのサインは、なんと細谷四方洋さん。浮谷と同時期にトヨタのワークスドライバーに抜擢され、トヨタ「2000GT」の開発に初期から携わり、同車での速度記録挑戦や各大会での優勝。さらには、1968年のトヨタ初のプロトタイプレーシングカー、「トヨタ7」を駆り優勝を収めるなど、1970年代前半まで活躍した。その後はトヨタで後進育成などに携わるなどし、2024年1月30日に85歳でその生涯を閉じたレジェンドドライバーだ。
荒木さんには、実体験したレースの興奮とヨタハチの魅力を2人のレジェンドドライバーの逸話とともに、多くの人に語り継いでいってもらいたい。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)