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トヨタ「AE86」「70スープラ」「チェイサー」などのレストア車続々…「トップメーカーの責任として(パーツの供給を)続けていきたい」に期待大

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了(HARADA Ryo)

レストア途上の70スープラも展示

レストア途上というか、ブラックに塗装されているが実際にはホワイトボディに近いスープラは、「セリカ」の派生モデルとして誕生していた「セリカXX(ダブルエックス)」の後継モデルとして1986年に登場している。「ソアラ」のプラットフォームを使用し、よりスポーツライクに振ったハードなスポーツカーで、レースやラリーで活躍していた。

搭載していたのは2L~3Lのノンターボからツインターボまで、すべて6気筒エンジンで、展示されていたのは最強モデルとして直6ツインカム2.5Lツインターボの1JZ-GTEを搭載した2.5GTツインターボで、シリーズの中盤に追加設定されたエアロトップ(いわゆるタルガトップ)仕様となっている。

KINTOのレンタルカーとして貸し出しているチェイサー

KINTOのブースに展示されていたチェイサーは1996年に登場した6代目でシリーズ最終モデル。三つ子モデルの「マークII/クレスタ」とともにアッパーミディアムの人気車種となっていた。チェイサーに限ってみればスポーツ系のツアラーが人気を牽引していたが、中でも2.5L直6ツインカムターボの1JZ-GTE型エンジンを搭載するツアラーVは最もホットなモデル。

展示されていた個体は1998年式のツアラーVでKINTOのレンタルカーリストにも載っているから、カーレンタルでドライブを楽しむことも可能となっている。

GR Garage富山新庄でフルレストアした3代目チェイサー

一方、ネッツトヨタ富山のブースに展示されていたチェイサーは3世代前となる3代目の、ハードトップSGツーリング。

トヨタ店が扱うマークIIがよりプレミアム志向で、ビスタ店が扱うクレスタは個性が際立っていたのに対して、ネッツ店(当時はトヨタオート店)で扱うチェイサーはスポーツイメージが強く、6代目は全日本ツーリングカーレース選手権(JTCC)でもチャンピオンを獲得するなど大活躍を見せていたが、この3代目のハードトップは、メジャーレースでの活躍はなかった。ゼッケンサークルにあしらわれたゼッケン50は、ネッツトヨタ富山の50周年記念事業としてGR Garage富山新庄でフルレストアした証。

ただ注目すべきは展示車両だけではない。TGRでは「現状の設備と最新のモノづくり技術で部品復刻に挑戦!」をテーマに、AE86レビン/トレノに搭載されている4A-Gエンジン用を筆頭に供給終了部品の復刻や供給継続部品の「現代化」にも取り組んでおり、今回のブースにもさまざまなパーツが展示されていた。以前に取材した際に、トヨタの上層部からは次のようなコメントをもらった。

「トップメーカーの責任として(パーツの供給を)続けていきたい」

こうした活動が旧車を愉しむ気運を醸造していくのは間違いない。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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