オリジナルの1/12サイズRCカーを拡大して実車化
アメリカで人気のカスタムバンに巨大なオフロードタイヤを装着したスタイルで親しまれているタミヤの電動RCカー「ランチボックス」。本来1/12サイズであるそれを、なんと「実物大」で再現してしまった車両が登場しました。大阪オートメッセ2025(OAM)で子どもたちにクルマに親しんでもらおうと設けられた「こどもビリティPARK」で、絶大な人気を集めていた「実物大ランチボックス」を紹介します。
ジムニーシエラのシャシーに巨大な58インチタイヤを装着
もしかしたらこのクルマに見覚えがあるという方もいらっしゃるかもしれない。1970年代の「GMCバン」あたりをモチーフにしたと思しきタミヤの1/12スケールのRCカー、「ランチボックス」を1/1スケールで再現したものだ。制作したのは愛知県瀬戸市のガレージ愛知というファクトリー。同社はワンオフ製作を得意とした自動車整備工場だ。個人や会社などのオーダーに応じて、他ではあまり例を見ない大ががりな魔改造を行っているという。
シャシーに使われているのはスズキ「ジムニーシエラ」。そのシャシーをリフトアップして、外径58インチという巨大なタイヤを履かせている。そのサイズは、小さな子どもがそのホイールの中に収まってしまうほど。
その上に載せたボディはGMCのバン……ではなく、スズキ「エブリイ」のものだ。ただしそのままだといかにも軽のバンの縦横比となってしまうので、ボディのチャネリングを行い、ランチボックスに見えるような比率に作り替えてあるという。
その技術とこだわりは大したもので、比較のために並べてあるラジコンとミニ四駆の「ランチボックス」と全く同じイメージに仕上がっている。シャシー中央にはラジコン用のバッテリー(もちろんダミー)まで再現されている。
全国各地のイベントを巡っていく予定
じつはガレージ愛知がタミヤのRCカーを実車化したのはこれが初めてではなく、過去にはVW「ビートル(タイプ1)」がベースのモンスタービートルを手がけた実績もある。あるいは静岡ホビーショーなどで、その実車を見たことがあるという方もいらっしゃるかもしれない。
こちらの1/1ランチボックスもまた、大阪オートメッセ2025(OAM)を皮切りに全国各地のイベントを行脚する予定だという。OAMでも、そのコミカルな迫力は写真撮影をする家族連れが引も切らない人気ぶりだった。
もともとは実物を縮小したものが模型なわけだが、こちらはその逆で、オリジナルの模型を拡大して実車化するというミラクル。まさに「こどもビリティPARK」のアイコンにふさわしい存在感だった。