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なつかしの「環状族シビック」のスタイルは草レース仕様で現代に受け継がれる…人気キャラを描いた2台のマシンはサーキットで走りを満喫中

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

  • ホンダ EK9型シビックタイプR:目視できない部分にも必要な箇所にスポット増しを施し、剛性アップを図っている
  • ホンダ EK9型シビックタイプR:サーキット用の車高調キットにニーハオ製のフロントアームとロアアームを組み合わせ、デフは機械式に変更
  • ホンダ EK9型シビックタイプR:室内にはロールバーと補強バーを組み込んで、安全性とボディ剛性を強化
  • ホンダ EK4型シビック:EK型は、1995年9月から2000年まで販売された
  • ホンダ EK4型シビック:真っ白なフィンタイプのホイールはワークのSeeker FDをセレクト
  • ホンダ EK4型シビック:レーシーなインテリア
  • ホンダ EK9型シビックタイプR:エンジンはB16AからB16Bへ変更され、パワーは先代より15psアップ。最高回転数は8200rpmまで回り、超高回転ユニットと評された
  • ホンダ EK4型シビック:ポテトチップスの人気のキャラクターのデザインが印象的だ
  • ホンダ シビック:人気キャラクターを描いた草レース仕様

現代の走り屋スタイルを反映した2台のシビック

軽快な走行性能で魅了するホンダ「シビック」。かつては公道で繰り広げられた環状族のバトルで名を馳せ、今やサーキットで進化した走りを体現しています。今回は、ポテトチップスの人気キャラクターが描かれたEK型シビックを2台紹介します。それぞれ異なる仕様で、サーキットでの魅力を存分に引き出すこだわりのチューニングを見ていきます。

環状族時代から現在まで、変わらぬ走行性能が人気

ホンダ「シビック」の魅力は、軽量でコンパクトなボディに加え、軽快なフットワークと爽快なフィーリングを実現するVTECエンジンにある。まさに、走りを楽しむための理想的なクルマといえるだろう。そして、関西でシビックといえば、かつての中山サーキットで行われたワンメイクレースや、阪神高速1号線(通称環状線)で繰り広げられたイリーガルなバトル、いわゆる環状族の走り屋文化を思い出させる存在でもある。

当時、派手なカラーリングや、グループAマシンを模したレプリカなど、さまざまな仕様が登場。マフラーは直管サイド出しで爆音を響かせ、車高はベタベタに落とされ、足まわりはガチガチに硬められ、路面を弾きながらアクセル全開で猛烈な勢いで走り抜ける。いつ始まるか分からない状況のなかで繰り広げられる公道レースバトルは、1980年代から1990年代にかけてピークを迎え、週末の関西ナイトシーンの名物となっていた。

時代は昭和、平成、令和と移り変わり、環状族は過去の走り屋文化として語り継がれる存在となり、現在ではその姿を公道で目にすることはなくなった。しかし、シビックの人気は未だ衰えることなく、仕様を変えて走りのクルマとして根強い支持を受け続けている。

人気キャラクターを描いた草レース仕様

今回紹介するのは、「大阪オートメッセ2025」「長野工房×JDM PRO」のブースに展示されたポテトチップス「プリングルス」のキャラクターをボディに描いたシビックだ。これは、現代の走り屋シビックがどうあるべきかを示す、草レース仕様のマシンだ。もはや危険でしかないイリーガルな公道バトルは過去の話となり、現在ではクローズドサーキットでタイムアタックやレースを楽しむのが常識。そんな新たな時代の走り屋スタイルを体現したマシンとなっている。

この2台の仕様は同じように見えるが、じつはベース車そのものが違っていて、青/銀のボディはEK9型シビックタイプRだが、赤/銀のボディはEK4型シビックであった。

オーナーは長年共通の趣味を楽しんできた仲良しの幼なじみ2人。現在は、週末のサンデー走行会や草レースに夢中で、サーキットで走りを存分に楽しめる仕様にチューニングしている。そのためエンジンは標準のままで、吸排気系のみのライトチューンにとどめ、パワーよりもフットワークを重視した設計となっている。

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