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ダッジ「デュランゴ」でBBキングの故郷「インディアノーラ」へ! 解放奴隷たちがかつて住んだ建物が宿泊施設に!? 泊まってみた感想は…?【ミシシッピ川ブルース旅_07】

ダッジ「デュランゴ」でBBキングの故郷「インディアノーラ」へ! 解放奴隷たちがかつて住んだ建物が宿泊施設に!? 泊まってみた感想は…?【ミシシッピ川ブルース旅_07】

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TEXT: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)  PHOTO: 宮澤佳久(MIYAZAWA Yoshihisa)

  • ハーツ・レンタカーに借りたダッジ デュランゴでミシシッピ・デルタを旅する
  • シャック・アップ・インの客室。綿花畑の労働者の家そのまま
  • 内装はもちろん、きれいです
  • ブルース関連の写真が飾られている
  • ポーチも雰囲気バツグン。ギターをぽろんとやりたくなる
  • これもシャック・アップ・インの客室
  • 綿花畑に沈む夕日
  • ホプソンに出演していたミュージシャン
  • ビュッフェの食事がついて、チャージは25ドル
  • 無造作に置かれたギター
  • バーテンダーは地元の美人
  • こちらがジューク・ジョイント(南部のライブハウス)の外観
  • インディアノーラの英雄、BBキング。カッコいい!
  • BBキング博物館に飾られたBBの像
  • BBキングがキャリアの初期に使っていたギター
  • 貴重なBBキングのステージ衣装も展示されていた
  • BBキングが一時、愛車にしていたエル・カミーノ。背景の写真は当時のハイウェイ49だ
  • 若い頃のBBキング
  • 愛機のルシールとBBキング
  • BBキングはラスベガスに住み、クルマはロールス・ロイスになった。まさにアメリカン・ドリームだ
  • ナマズ料理の名店「クラウン」の看板料理、アリソン
  • ニューオリンズからミネソタまで、アメリカン・ミュージックのルーツを訪ねる旅の記録。絶賛発売中です
  • インディアノーラの「クラブ・エボニー」。BBキングの里帰りコンサートの二次会はここだったそう

“ルシール号”と名づけたレンタカーでBBキングの故郷へ

2024年の8月末から、アメリカをミシシッピ川沿いに南北縦断して音楽の歴史をたどる旅に出ることにした筆者。最初にカリフォルニア州で仲間とハイキングをした後、ミシシッピ川を30日かけて北上する、計40日のプランです。ニューオリンズでダッジ「デュランゴ」をレンタルしてBBキングにちなみ“ルシール号”と命名し、3人で移動。ブルースの故郷であるミシシッピ・デルタへやって来ました。

解放奴隷たちの住まいを宿にした「シャック・アップ・イン」

クラークスデイルの取材を終え、その日は郊外の「シャック・アップ・イン」に泊まる予定になっていた。かつてのコットン・プランテーションをそのまま宿にした代物で、テレビ番組で観て以来、一度は泊まってみたいと思っていた。

南北戦争が終わり奴隷たちは解放された。しかし、自由に農園を持っていいと言われてもうまくいくはずがない。結局、小作人としてこき使われる身となった。ブルースを生んだのは、そうした解放奴隷たちだ。それ以前は、自由にギターなど弾くことすら許されなかったのだろう。シャック・アップ・インが宿泊施設にしているのは、その解放奴隷たちの住まいだ。もちろん、内装はリノベーションしているが、建物自体はほとんど手を加えていないという。あたりは、もちろん綿花畑。臨場感、満点だ。

しかも、隣りの「ホプソン」というジューク・ジョイントでライブがあるという。じつはホプソンはプランテーションの名前で、いち早くトラクターを導入したことで知られている。ぼくたちは、奴隷の住まいに泊まり、親方の家に音楽を聴きにいくというわけだ。

演奏していたのは、白人のデュオ。クラークスデイルあたりには、いまでも活動しているミュージシャンがいて「伝統」を守っているのだ。ビールを飲みながら聴く本場のブルースは、格別だ。

インディアノーラのBBキング博物館は見どころ満点

翌日は、隣町のインディアノーラから取材をスタート。ブルース通なら、この町の名前に聞き覚えがあるだろう。あのBBキングの故郷である。BBは18歳のときにインディアノーラからメンフィスに移り、ラジオのDJに抜擢されてチャンスをつかんだ。ビッグになってからもたびたびホームカミング・コンサートを行い、葬儀のときはメンフィスからインディアノーラまで葬列が進んだという。

観光の中心は、もちろん「BBキング博物館」だ。BBの功績は、なんといってもブルースという音楽をメジャーにしたことだ。暗い恨み節だったブルースを張りのある声で歌い上げ、伸びのあるギターで白人ファンを魅了した。

大きなフェスティバルに出演し、エリック・クラプトンはじめ大物アーティストとの共演も多かった。たくさんのミュージシャンに尊敬され、世界中のファンに愛された。展示やインタビュー・フィルムを通して伝えられる素晴らしい人柄は、感動的ですらあった。

見学が終わったときには、ブルース初心者の原田さんもすっかりBBファンになり、宮澤カメラマンも「BB、すごいっすね」と渋く呟いた。そして、それからの“ルシール号”での移動中は、3人でBBメドレーを聴きまくったのだった。

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