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フェラーリ「プロサングエ」で東京ー京都の長距離テスト…まるで「812GT4ルッソ」でした! 乗用車としての街乗り評価は跳ね馬史上最高

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: AMW

  • フェラーリ プロサングエ:SF90ストラダーレからインスピレーションを得たという運転席。助手席もコクピットのようなスタイルとした、デュアル・コックピット・ダッシュボードのコンセプトが採用された
  • フェラーリ プロサングエ:後部ドアをリアヒンジとした、個性的な観音開きのドアを採用している。後席は独立式シートを備えた
  • フェラーリ プロサングエ:フロントシートにはマッサージ機能が備わる。室内にはリサイクルポリエステルを用いたアルカンターラなど、環境に配慮した素材も用いられている
  • フェラーリ プロサングエ:ボディ上下のデザインを分けることで、しなやかな曲線を描くアッパーボディがホイールアーチ上に浮かんでいるような印象に
  • フェラーリ プロサングエ:リアウインドウはワイパーの代わりに、ガラス表面を通過する気流で水滴をきれいにするようにスポイラーが調整されている
  • フェラーリ プロサングエ:専用の鍛造ホイールを採用、フロントは22インチ(255/35R22)、リアは23インチ(315/30R23)を装着
  • フェラーリ プロサングエ:他モデル同様にMTゲートをイメージしたセレクターを採用する
  • フェラーリ プロサングエ:ラゲッジ容量は473Lを確保している
  • フェラーリ プロサングエ:伝統のV12自然吸気エンジンをフロントミッドに搭載した、フェラーリが“4ドア4シーターのスポーツカー”と呼ぶラグジュアリーSUV
  • フェラーリ プロサングエ:最高出力725ps/最大トルク716Nmの6.5L V12エンジンを搭載。低回転域からトルクを発生するよう改良が加えられ、最大トルクの80%を2100rpmから発生させる
  • フェラーリ プロサングエ:4輪個々に備わるモーターを用いてダンパーの油圧を最適化するアクティブサスペンションを装備。進化した4WDや後輪操舵システムなども備える
  • フェラーリ プロサングエ:空力が考慮された無駄のないスタイルのデザインは、フラヴィオ・マンゾーニが率いるスタリングセンターが手掛けている

プロサングエはよくできたFRスポーツカーそのものだった

フェラーリが「4ドア4シーターのスポーツカー」と呼ぶSUVスタイルをまとったプロサングエで、今回は東京〜京都を長距離試乗。日本の道でもマラネッロ産スポーツカーらしさを感じることができるか? を検証してみました。そのレポートをお届けします。

レイアウトは「ピュアなリア駆動スポーツカー」

「プロサングエ」。日本語に訳せば“純血”、つまりはサラブレッド。あえてそう名乗らなければならぬほど、従来のマラネッロ産スポーツカーとは真逆の、少なくとも見た目にはまるで異なるコンセプトでプロサングエは企画されている。

なにしろマラネッロ産初の4(5)ドアなのだ。しかも当世流行のSUVスタイル(しかしマラネッロはSUVとは一度も言っていない)。

実をいうとフェラーリ4ドアのアイデアは昔からあった。創始者エンツォ・フェラーリも一時期、真剣に4ドアモデルを検討した。けれども結果的には出なかった。出せなかったのだ。どうしてか。2ドアに比べてパフォーマンスが格段に落ちてしまうというのがその理由だった。

裏を返せばプロサングエがSUVスタイルで実現した最大の理由もまたそこにある。性能さえ跳ね馬基準に見合っているのであれば、カタチは関係ないという理屈も成立するわけだ。だからマラネッロはプロサングエのことを4ドアの”GTスポーツカー“であるという。

ルッソの車高を上げて4ドアにしたようなスタイルに

性能さえこれまでのモデル、たとえばまだしもコンセプト的には近しい存在であった4シーター4WDの「GTC4ルッソ」あたりをパフォーマンスで上回ることができるのであれば……。結果的にプロサングエはルッソの車高を上げて4ドアにしたようなスタイルとなった。それゆえスーパーSUV界では異例ともいうべき、V12+フロントミド+トランスアクスル、つまりV12エンジンをフロントアクスルより完全にキャビン寄りへと押し込み、行き場をなくしたトランスミッションをリアアクスルに置くというルッソに近いレイアウトを採用している。そう、まるでピュアなリア駆動スポーツカーなのだ。

もちろんプロサングエにも4WDシステムが積まれている。ちなみに観音開きドアとした理由はホイールベースをルッソ並み(3m)として重量増を抑え、なおかつ良好な乗降性と高いボディ剛性を両立させるため、だった。

とはいえ、そんなレイアウトそのものは決して新しいアイデアではない。4ドアワゴンスタイルをマラネッロ産スポーツカーとして十分満足できるレベルで走らせるためには革新的なアシ回りが必要だった。マルチマチック社のアクティブサスペンションシステムだ。このアシが実現されていなければプロサングエの企画は成功しなかった。

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