永久抹消のS13シルビアが復活
石川カトリナさんの旦那さんが部品取りとして所有していた日産S13型「シルビア」。しかし、このクルマには車体番号がありませんでした。通常なら公道復帰は不可能ですが、石川さんは諦めませんでした。陸運局に相談して40枚もの書類を作成し、ついにナンバー取得を実現。石川さんは、このS13型シルビアをどう生まれ変わらせたのでしょうか。
苦難を乗り越えてナンバーを取得
2024年11月23日に秋葉原UDXで開催された「ガールズカーコレクション」で日産S13型「シルビア」を発見。どう見てもS13型シルビアだが、正式な登録名はシルビアではないというオーナーの石川カトリナさん。ホンダ「S660」なども所有している石川さんが、旦那さんの影響でドリフトに興味を持ち、その際に目をつけたのが、旦那さんが部品取り用に所有していたこのシルビアだった。ところがこのシルビア、完全に永久抹消されて車体番号のないクルマだったのだ。
というのもサーキット用に旦那さんが友人に譲ってもらったもので、公道を走行することを想定していなかったから。陸運局に問い合わせたところ、ナンバー取得にはシルビアとしてではなく違うクルマとして車体番号を新たに登録するという方法を知る。そこから諸元表や、警察署に盗難車ではないことを証明する書類を含め40枚もの書類を作成し、ようやくナンバーを取得することができたのだ。
復活したシルビアはドリフト仕様に変身
ナンバーを取得したS13型シルビアの仕様は、幅を1720mmに拡大して3ナンバー化。日産「180SX タイプX」のエンジンにターボを載せ替え、フジツボのエキマニ以降はオリジナルのマフラー、GReddyのシュラウドとS14型シルビア用ラジエター、トランスミッションも180SX用を流用している。
ロアアームは4cm延長の純正加工、強化スタビライザー、ブレーキは日産R32型「スカイライン」、5穴ハブ化、LSD、ギアのファイナルは4.3とし、ドリフト仕様となっている。ところでなぜ石川さんはドリフトに興味を持ち、なおかつS13型シルビアを選んだのだろうか?
「旦那さんのドリフトを見て、隣に乗るだけじゃなくて自分でもやってみたいなと思って。部品取り車について旦那さんに相談したら、すごく嫌な顔で、できなくはないけど……って感じでした。S13型シルビアはヘッドライトが大好きなのと、D1グランプリの中村直樹選手がドリフトしていたのがすごくカッコよかったので、私もそのようにドリフトしたいなと思います」
将来は旦那さんと追走したい
復活したS13型シルビアでドリフトの練習中だという石川さん。現在はテクニックの上達に注力しているそうだが、将来的にはやってみたいこともあるそうだ。
「まだ初心者なのでサイドの使い方やクラッチキックなどを練習してます。最初は全然上手くできなくてスピンばかりしていましたが、今は少し上手くなったかな。大きいGTウイングを付けたいと思ってるんですけど、旦那さんに今は却下されてます。将来的にはもっと上手くなって、追走したいですね」
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