唯一無二のベイビー・ブガッティIIが発表
ブガッティは2025年3月4日、電動スケールモデルメーカーである英国のヘドリー・スタジオと共同で、1台限定のブガッティ「ベイビーII」を製作したことを発表しました。史上最も成功したレーシングカーである「タイプ35」を3/4スケールで再現した、走行可能な電動モデルとは?
エットーレ・ブガッティの美学が蘇る
この特別なブガッティ「ベイビーII」は、ノクターンのブラックとミダス・イエローの魅惑的なツートーンで仕上げられている。これは、エットーレ・ブガッティ自身が個人的に好んだカラーリングであり、美しく伝説的なブガッティモデルを飾ってきたものである。
エクステリアは、ブリッジ・オブ・ウェアーでなめされたブラックレザーを特徴とするエレガントなインテリアと見事に調和し、ブガッティの豊かな伝統を称えるものとなっている。デザインには、エットーレ・ブガッティのあまり知られていないもうひとつの情熱であった馬へのオマージュも込められている。馬力への情熱を機械から生きているサラブレッドにまで広げていたエットーレは、モルスハイムの敷地内で馬と関わり、そのサラブレッドの美しさからインスピレーションを得て車を製作していた。
エットーレの肖像と伝説が描かれた芸術作品
このベイビー・ブガッティIIの唯一無二のモデルは、ブガッティの遺産の複雑な側面を称えるより繊細な特徴を融合し、コレクターズアイテムとしてさらに高め、運転可能な芸術の純粋な表現を生み出している。この特別なクルマに影響を与えたのはエットーレだけにとどまらず、タイプ35の優れた性能と数え切れないほどのレースでの成功なども、オーダーメイド・カスタマイズ部門のマネージャーであるシュトラウブ氏の描く素晴らしいスケッチに美しく反映されている。
シュトラウブ氏はボディパネルに馬や勝利を収めたレーシングカー、伝説のシャトー・サン・ジャン、そしてエットーレなどの姿を描いた。クリアコートを薄く塗って仕上げた芸術作品は、ベイビーIIの比類なき技術と唯一無二の豊かな物語への賛辞が、永遠に閉じ込められている。
AMWノミカタ
ブガッティがこのために製作した動画を観ると、オーダーメイド・カスタマイズ部門マネージャーであるシュトラウブ氏がベイビーIIのボディにエットーレの肖像画や彼の好んだ馬などの絵を描いている様子がわかる。
シュトラウブ氏は長年にわたるブランドとの関わりを通じて、その幅広い専門知識と創造的なビジョンを活かし、世界中のブガッティオーナーたちから厚い信頼を寄せられ、アドバイザーとして確固たる地位を築いてきた人物である。彼の描くブガッティの世界観もまた、目利きのブガッティオーナーたちに評価されるものであろう。写真では彼の作品の細部まで観ることができるが、こんなクルマがガレージの隅に飾られていたらなんてステキなのだろうと思う。