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約5500万円で落札! 歴代オーナーがすべて女性というディーノ「246GT」がオークションに登場…40年間ひとりの女性が大切に持っていた個体が美しすぎる

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: 2024 Courtesy of RM Sotheby's

ディーノの変遷を振り返る

それまでの206GTの後継として誕生した246GTのモデル変遷に詳しいファンには改めて解説する必要もない話だが、246GTのファースト・モデルは1969年に発表されている。

車名が新たに246GTとなったことからも想像できるように、マイナーチェンジでの最大の話題は、ミッドに搭載されるV型6気筒エンジンの排気量が2Lから2.4Lへと拡大されたこと。ルーフラインが206GTから若干高められ、それによってキャビンのヘッドクリアランスは向上。ホイールベースも同様の比較で60mm延長された。センターロック式のホイールは一部のモデルを除き206GTのそれに等しく、そのために「タイプL」と呼ばれるこの初期型を好むマニアは非常に多い。

それに続いてフェラーリは(すでに生産車部門はフィアットのコントロール下にあったのだが)、1971年にボディパネルにプレス加工の製法を取り入れた「タイプM」を、さらにこの年の末には1974年まで生産される最終型の「タイプE」をリリースする。

出品車はタイプEの前期型

このタイプEの中でも、ディテールの違いから前期型と後期型が存在するが、今回パリ・オークションに登場したモデルは前期型のディテールを持つもの。

外観ではフロントバンパーがタイプMと比較して短くなったことや、ワイパーが平行停止型に改められたことなどが特徴だ。ただし出品車のシリアルナンバー「03266」は、発表まもない時期に生産されたモデルということもあり、ワイパーは中央停止型がそのまま受け継がれている。ちなみにミッドの2.4L V型6気筒エンジンの最高出力は195psとされた。

出品車は、1972年1月にフェラーリからフランスの著名なフェラーリ・ディーラー、シャルル・ポッシにデリバリーされた後、女性のカスタマーに販売された。フランス市場向けということもあり、イエローバルブのヘッドランプが装備されていた記録も残る。

車両は彼女によって1972年の末に、やはり新たな女性カスタマーに売却。彼女はそれを13年間所有したのち、今回の委託者である女性へと譲渡。現在までの所有期間(約40年)の中では、シャルル・ポッシから調達したというフェラーリ製のパーツを使用したレストアも行われている。注目の落札価格は34万2000ユーロ(邦貨換算約5477万円)。ディーノ246GTの相場は、どうやらこのあたりが平均的なラインであるようだ。

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