バブル期の名車を純正維持で楽しむ
スバル「アルシオーネSVX」は、独特のキャノピー形状やミッドフレームウインドウを持つ、バブル期を象徴するAWDクーペです。そんな希少な1台を、26歳の高原大地さんは「純正のまま維持する」ことにこだわり乗り続けています。ホンダ「バラードスポーツCR-X」からの乗り換えを経てたどり着いたSVXの魅力とは?
小学生の時に見た図鑑に載っていたスバル アルシオーネSVX
1996年式のスバル「アルシオーネSVX」で2024年10月6日に富士スピードウェイのP7駐車場で開催された第16回 自美研ミーティング&第4回 商用車ミーティング関東に参加していた高原大地さん。26歳の高原さんは、このクルマの前はホンダ「バラードスポーツCR-X」に乗っていたそうだが事故にあい、アルシオーネSVXに乗り換えたのだとか。
「小学生の頃に図鑑に載っていたホンダ CR-Xとスバル アルシオーネSVXの両方に乗りたいって思ったんです。最初に初代バラードスポーツCR-Xに乗りたくて買ったんですけど、事故にあいマニアの方にそのまま部品取りとして譲りました。じゃあ夢をもう1個叶えるかってことで、このクルマを1年前に買いました。
この2台のクーペって、お互い特色が違いますよね。アルシオーネSVXはスタイルも乗り味も全部がいいです。バラードスポーツCR-Xはダイレクトな感じですけど、アルシオーネSVXはほとんど無音というか、すごい静かな感じで。踏み込むとゴーっという音はするんですけど、かなりスムーズで、飛行船に乗っているような感じです」
純正のまま維持する楽しみ
ホイールだけが交換された状態で購入したという高原さん。好きなクルマだからこそ、基本的にノーマルのままできるだけ長く維持していきたいと考えており、オイル交換は3000kmを目安に行っているという。ところで、グラスエリアは広いもののウインドウが開く部分は狭いなど、独特の特徴を持つアルシオーネSVX。実際の使い勝手はどうなのだろうか。
「慣れてしまえば気にならないですね。コツをつかめば普段使いにも支障はありませんし、困ったこともほとんどないです。サイズ感も意外と気にならなくて、Uターンも4WS(四輪操舵)が入っているおかげか、小回りが利きます。ウインドウは曲面ガラスなので、デザイン上の都合で一部しか開かないんですけど、それがまたカッコいいというか。
燃費も思ったより良くて、高速や長距離なら10km/Lは走りますね。あの時代のバブルカーはコスト度外視で作られたクルマが多く、こんなモデルはもう二度と出てこないと思います。やっぱり駐車場に停まっている姿を見るだけでカッコいいなって思いますし、1年経ってもその気持ちは変わりません。カスタムするつもりはなく、とにかく現状維持ですね。今ある純正の姿をできるだけ維持していきたいです」
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)