人気装備を標準装備化し商品力を向上
人気のコンパクトカーであるトヨタ「ヤリス」とコンパクトSUVの「ヤリス クロスが」2025年2月27日、一部改良を行いました。グレードによってディスプレイオーディオやETCといった装着率の高いオプション装備を標準装備化しています。またブラックのパーツを随所に採用した特別仕様車の「Z “URBANO(ウルバーノ)”」を設定しています。
ブラックパーツを多用し都会的なイメージを強化した特別仕様車
2025年1月の新車販売台数が1万6527台でトップに輝いたトヨタ「ヤリス/ヤリス クロス」が同年2月27日に一部改良を行うと同時に特別仕様車「Z “URBANO(ウルバーノ)”」を設定し、販売を開始した。ヤリス/ヤリス クロスともに一部改良のポイントは、従来メーカーオプションだった機能・装備を標準装備して商品力を向上させたことだ。
ヤリス/ヤリス クロスに共通なのは、ETC2.0をZ、G、Uグレードに標準装備したのをはじめ、ディスプレイオーディオプラスをZグレードに標準装備、ディスプレイオーディオをXグレードに標準装備したこと。
ヤリスでは、ドアミラーヒーターをZ、G、U、Xグレードに標準装備。スマートエントリー&プッシュスタート機能をXグレードに標準装備としている(6速MT車を除く)。またヤリス クロスではドアミラーヒーターをG、U、Xグレードに標準装備としている。
一部改良の実施と同時にヤリス/ヤリス クロスに設定された特別仕様車のZ “URBANO”は、イタリア語で「都会的な、洗練された」という意味のURBANOにふさわしくブラックのアイテムで鮮明にコーディネートしたモデルだ。
ブラック加飾を施したトヨタマークやアウトサイドドアハンドル、グロスブラック塗装のアルミホイールなどの黒色の外装パーツで外観を引き締めて、一段とスタイリッシュに演出している。
さらに、特別仕様車の魅力を引き立てる“URBANO”のロゴをあしらった販売店装着オプションを設定。フェンダーエンブレムやドアミラーステッカーなどの販売店装着オプションを「Z “URBANO”セット」としてパッケージして販売することで特別な世界観を演出している。
車両本体価格はヤリスが1.0L X 2WDの165万7700円(消費税込/以下同)~ハイブリッド Z 4WDの277万7500円。特別仕様車のZ “URBANO”は1.5L 2WDの234万7400円~ハイブリッド 4WDの288万7500円となっている。
一方ヤリス クロスは、1.5L X 2WDの204万6000円~ハイブリッド Z “アドベンチャー” 4WDの323万4000円。特別仕様車のZ “URBANO”は262万3500円~322万8500円となっている。
AMWノミカタ
これまでヤリス/ヤリス クロスは標準装備する装備を絞ることで、車両本体価格を抑えていた。しかし2024年に登場したスズキ「フロンクス」のヒットしている理由のひとつとして挙げられるのは、ナビゲーションをはじめとした快適装備がすべて標準装備となっており、オプション装備が少ないこと。
車両本体価格を抑えたとしても、ETC、ナビといったオプション装備を装着すると想像していた金額以上となり、ユーザーの気持ちが萎えてしまうことが多い。そこで、今回の一部改良ではユーザーの装着率が高い人気のオプションを最初から標準装備化することで、オプション装着となる装備を減らすという施策が講じられている。ユーザー心理としては車両本体価格がアップするよりも、オプション装着で価格が上昇するほうが負担感は大きいといえるだろう。