約73キロの信号がひとつもない道路が完成
愛知県名古屋市と豊橋市を結ぶ国道23号線バイパス、通称「名豊道路」の豊川為当IC~蒲郡IC間約9.1kmが2025年3月8日に開通。1972年の一部区間の事業化から半世紀のときを経て、全線開通となりました。この道路沿いには自動車関連工場が並んでいるため、完成自動車や部品の輸送時間が短縮する効果が期待されています。そこで開通翌日の3月9日、実際に日産「ノート オーラ オーテック」で走行して開通の効果を確かめてみました。
日曜・祝日は1車線区間での渋滞は覚悟したほうがいいかも
愛知県豊橋市と三重県伊勢市を繋ぐ国道23号線。名古屋港や伊勢湾に沿うようなルートで、三重県では主要都市を網羅するようになっているため県内の大動脈だ。愛知県内では国道1号線と並行しており、バイパス的な役割を果たしている。
国道23号線は愛知県豊明市より西側が「名四国道」、豊明市から東側が「名豊道路」と呼ばれている。2025年3月8日に、名豊道路の未開通だった豊川為当IC~蒲郡IC間約9.1kmが開通し、半世紀の時を経て全線開通となった。
そこで開通した翌日に名豊道路を走行し、どれだけ便利になったのかを検証した。今回名豊国道のインプレッションに使用したクルマは23号線にちなんで、日産「ノート オーラ オーテック」とした。道路のインプレッションだけでなく、e-POWERの燃費性能とプロパイロットの実力もあわせて紹介する。
国道23号線名豊道路は、名古屋市と豊橋市を結ぶ、知立バイパス(16.4km)、岡崎バイパス(14.6km)、蒲郡バイパス(15.0km)、豊橋バイパス(17.6km)、豊橋東バイパス(9.2km)の5つのバイパスで構成される延長72.7kmの高規格道路。その中の蒲郡バイパスの9.1kmが開通した。
豊橋間の所要時間が大幅短縮
今回の開通によって沿線にある自動車組立工場から三河湾までの完成自動車の輸送時間が短縮し、さらに輸送回数の増加などの効果が期待されている。また、沿線には多くの卸売市場や農産物出荷場が分布していて、新鮮な農産物をより早く市場に届けられるようになるなど地域産業の発展に大きな期待が持たれているのだ。
そして、名古屋から豊橋まで国道1号線を利用した場合、現在約1時間50分かかるが、時速60kmで走行可能な名豊道路の全線開通により、約1時間で到着できるようになり、所要時間が大幅に短縮され、名古屋から豊橋、浜松方面へのアクセスが向上する。
今回は豊明市の豊明ICから豊橋東ICへ東に向かって走行した。走行するのが日曜日ということもあり、朝8時半に豊明ICをスタート。知立バイパスから岡崎バイパスにかけては片側2車線のため、非常にスムーズに走行できた。
しかし、走り始めて30分も経っていない岡崎バイパスの安城西尾IC付近から渋滞が始まる。その原因は片側1車線になるからだ。今回開通した蒲郡バイパスも片側1車線で、豊橋バイパスの前芝ICまで1車線区間となるのだ。