30年前の1995年、いすゞは乗用車自主生産から撤退した
いすゞ「ピアッツァ」は、「117クーペ」の後継モデルとして、1981年に初代が誕生しました。1991年に登場した2代目ピアッツァは、FRだった先代とは対照的にFFとして発売され、北米でも販売されました。しかし、日本を含めた市場ではあまり人気が振るいませんでした。さらに、1995年にいすゞが乗用車の自社生産から撤退したことにより、ピアッツァは同社最後の自主開発乗用車となりました。
丸目のリトラ車を探した結果、辿り着いたのが2代目ピアッツァ
スーパーカーに興味を持つ人々が声を揃えて絶賛するのが、リトラクタブルヘッドライトの存在である。当時の空力を重視したデザインを追求した結果、スラントしたフロントノーズ内にヘッドライトを格納し、必要な時だけ露出させるというギミックが採用された。この機構に、子供から大人まで多くの人々が興奮した。
この白いいすゞ2代目「ピアッツァ」のオーナーである“ダルム大好き”さんも、リトラクタブルヘッドライトに憧れたひとりである。特に、アルファ ロメオ「モントリオール」やランボルギーニ「カウンタック」のような丸目4灯のデザインを好んでいた。
「学生を卒業すると同時に、初めて購入した車が2代目ピアッツァのXEでした。ボディはブラックで、丸目のリトラ車という条件に合致したのがピアッツァだったのです。当時は日産 180SXやシルビアが大人気でしたが、この車種を選ぶ人はほとんどいませんでしたね」
念願の愛車であったものの、当時すでに部品の入手が困難な時代に突入していた。さらに、金銭的な事情も重なり、維持が難しいと判断。約6年乗ったのち、やむなく手放すこととなった。
若い頃に乗っていたクルマにもう一度乗りたい
「現在の愛車は、2023年に購入しました。若い頃と比べて金銭的な余裕が生まれたこともあり、趣味として好きなクルマに乗りたいという気持ちが芽生えたのです。実際にどのクルマを買おうかと考えましたが、やはり若い頃に好きだったピアッツァがいいな、と。他の選択肢はありませんでした」
約20年ぶりに入手したピアッツァのグレードは181XE/S。「181」という数字は、搭載するエンジン4XF1型の排気量(1809cc)に由来する。以前の愛車だったXEとの違いは、オートクルーズの有無である。XE/Sにはこれが装備されており、上級グレードに位置づけられている。
「外装は純正のままですが、前オーナーの時代に一部鈑金補修が施されているようです。内装もかなり傷んでおり、サスペンションも抜けてしまっているなど、年式相応の劣化はありますね。でも、乗った瞬間に懐かしさがこみ上げてきて、逆に“こんなにコンパクトなサイズだったかな?”と驚きました」
今後は、普段使いできるように修理を進めながら、自分好みのカスタマイズを取り入れつつ、所有し続けたいと笑う“ダルム大好き”さん。この日参加していたイベント「いすゞスバルプラス オーナーズミーティング2024」では、見事に“いすゞ賞”を獲得した。日本国内でわずか2006台しか登録されなかった希少車を所有する心意気が、来場者にも伝わった結果だ。
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