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DIYで西部劇の幌馬車をイメージしたキャンピングカーを作った! ベースは戦前のシボレー製トラック…米軍兵舎をイメージしたシェルは2作目です

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

  • シボレー 1/2トン ピックアップ:西部開拓時代の幌馬車から自動車へとイメージを進化させた世界観を見事に演出したブース
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:イベントを取材に来ていたテレビクルーも大注目
  • この日のレッツチルアウトの展示車両最古のモデルであった1936年製シボレー 1/2トン ピックアップ
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:古い雑誌の広告にあるアメリカンイメージをディスプレイ
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:クルマの横にあるのはお手製のチェア。ヘッドレストのガイコツは自転車のサドルだ
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:ホイールはPCDが同じというトヨタ ランドクルーザー用を使用。シンプルなデザインなので違和感なし。タイヤも本来はバイアスだが、安全性のためラジアルを装着
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:バイアスタイヤを装着したオリジナルホイールはスペアとして側面に備わる
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:デフロスターはないが、フロントのウインドウはチルトする
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:シトロエンのアッシュトラックのイメージでキャンピングシェルに取り付けたという車幅灯
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:貝殻をあしらった後方扉の開閉にはロープを使っておりマリンエッセンスも同居する
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:アイデアが活きる丸いガラス窓はフライパンのガラス蓋を利用
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:荷台にもともと備わる角型の差し込みを利用して取り付けられているキャンピングシェル
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:キャンピングシェルの中での車中泊はさぞかし心地よい空間だろう
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:3段変速のギアボックスはノンシンクロ
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:キャンピングシェルを載せると後方確認ができないため、バックモニターを備えている
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:エンジンは直列6気筒、3.4Lあるとはいえ非力だそうだ。フライホイールのリングギアを労わりながら始動している
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:キャンピングシェルの中はこのようになっている。ピンナップは当然の必須アイテムだ
  • 仕事時代、リサーチに出かけたアメリカ農村地域などで見かけた納屋脇にある旧いトラックへの憧れがあったというオーナーの伊藤 潤さん
  • シボレー 1/2トン ピックアップ:お手製のキャンピングシェルを載せて車中泊仕様となっている

ワーゲン乗りが定年退職後に1936年製シボレー 1/2トン ピックアップを購入

戦前のアメリカン商用車、1936年製シボレー 1/2トン ピックアップをDIYで快適車中泊カーにカスタムした伊藤 潤さん。それだけでもすごいのですが、トタン屋根のドーム型キャンピングシェルはかつての米軍兵舎のイメージで、全体としては懐かしの西部劇に出てくる幌馬車を再現するという、完璧なコンセプトで仕立てられていました。アイデア満載のオーナーに話を聞いてみました。

子どもの頃、まだ日本のあちこちに残っていたアメリカの残像を愛車へと投影

埼玉県の国営武蔵丘陵公園で2024年6月1日~2日に行われた「Let’s Chill Out!(レッツチルアウト)」は、アウトドア&カスタムカーを軸に、カーショーとオートキャンプが融合した新しいスタイルのイベント。

その会場で、西部開拓時代のキャラバンをイメージして幌馬車をピックアップトラックに置き換え、大好きだという西部劇の世界観をみごとに演出していたのが伊藤 潤さんだ。

勤め上げた会社を6年前に定年退職した記念として、奥さまのお許しを得て購入したという愛車、シボレー「1/2トン ピックアップ」は1936年製。長年、旧いフォルクスワーゲン「タイプ2」(通称ワーゲンバス)での生活を一緒に楽しんできたという理解ある奥さまにも、まさかここまで旧いクルマに手を出すとはと驚かれたそうだ。

「僕らの子ども時代は、アメリカのテレビドラマを見て育ってきて、その頃にインプットされたウエスタンやアメリカのファーマースタイルといったイメージは憧れでした」

荷台の自作キャンピングシェルはじつは2作目

荷台には鈍く輝いた亜鉛メッキの外観を持ったキャンピングシェルが鎮座しているが、なんと伊藤さんの手作りだという。

このかまぼこ型のトタン製の屋根は、クォンセット・ハットと呼ばれている建物が元ネタ。製造もしやすく軽量ゆえに搬送も可能で、多目的に使えることから、第二次世界大戦時のアメリカで大量に作られており、終戦後の日本でも兵舎などとして大量に建設されていた。幼少時、まだ米軍基地や住宅があちこちに残っていた頃に伊藤さんの頭に焼きついたアメリカのイメージのひとつだという。

そうしたアメリカンなイメージを見事に投影したこのキャンピングシェルは、驚くことに2作目だそうだ。前作のキャンピングシェルは木造で、DIY雑誌『ドゥーパ』でも特集記事だけでなく表紙も飾ったほどの力作。今回はまた違った手法で、そしてやはりハイクオリティなキャンピングシェルを完成させた。

「新しいのができましたとドゥーパ編集部に連絡したのですが、木工DIYがメインの雑誌だからか今回のはウケなかったようです(笑)」

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