相手によって大ウケする車種は異なる
昭和時代の女性にモテるクルマと言えば、BMW3シリーズや、トヨタ ソアラなど、輸入車や国産ハイソカーがその筆頭だった。しかし、時代は変わり、今ではSUVの方が女性に人気で、高感度が加速している。そもそもSUVが女性ウケしていたのは、例えばアメリカのセレブ女性。逞しいエクステリアデザインや高い視界による運転のしやすさ、頼りがいある抱擁感などが、その理由だと説明されていた（主にレンジローバーやメルセデスベンツ・ゲレンデを指す）。では、現在の日本における国産SUVでどんな車種が、女子ウケするのだろうか。
レクサスLX
まずはブランドの高級感、内外装の洗練度などで挙げられるのが、レクサスだ。例えばレクサスNXのハイブリッドモデルである。女性もうっとりのダイナミックなエクステリアデザインと先進感溢れる上質なインテリアはもちろんだが、ユニークな機能としてeラッチと呼ばれる電磁ボタン式ドアがある。外からはアウトサイドドアハンドル内側のボタン、内側から開ける際もまたインサイドドアハンドルのボタンでオープンする未来感覚の仕掛けだ。
さらにブラインドスポットモニターとの連携で、ドアを開ける際、後方から接近するクルマなどによって危険と判断されるとロックが解除されないといった安全性もしっかりと確保されているのである。
例えば、女性が助手席から下りてもらう際も、後方から自転車などが接近してくれば、ドアは開かない。「えっ、ドアが開かないよ」という場合、「きみの安全のためにドアは開かない仕組みさ」なんて言えば、男をアゲられること間違いなしである。もちろん、国産車最大級サイズの14インチ大型ディスプレイ、電動モデルの静かでウルトラスムーズな走行性能も、女性をうっとりさせられるはずである。
トヨタ ハリアー
いわゆるお嬢系女性には、トヨタ ハリアーがいい。実家のクルマがクラウンならもう、ばっちりである。というのは、とくにハリアーのHV、4WDモデル、またはPHEVの乗り心地はハリアーシリーズでベストと思われ、そのSUVらしからぬフォーマルな乗り味は「SUVの皮をかぶった狼」ならぬ「SUVの皮を被ったクラウン」。静かで快適無比な室内空間は、ドライブデートに最適な時間を提供してくれるに違いない。
ちなみに、国産HVやPHEVに用意されるAC100V/1500Wコンセントは、車内でドライヤーやコーヒーメーカーなどが使用可。「もてなし」としても大活躍してくれるはずである。
日産アリア
デザインや質感にうるさい「デキる女性」には、グッドデザインアワード2022 BEST100に選ばれ、ドイツ・レッド・ドット・デザイン賞2022受賞車の電気自動車、日産アリアはどうだろう。スタイリングの先進感の素晴らしさはもちろん、電気自動車ならではの車内の静かさやウルトラスムーズな加速力に加え、インテリアデザインの素晴らしさは女子ウケ間違いなし。
運転席に乗り込めば、12.3インチのフルデジタルメーターと連続するこれまた12.3インチのセンターモニターの存在感、先進感に感動してくれるはず。センターモニターはナビやオーディオ、天気情報など様々な情報を表示してくれて、助手席の女性と情報を共有できるのだが、タブレットのように横にスワイプ（2本指で）することで、例えばナビ画面を瞬時にメーター側に移動することもできる。
そしてその下、木目調パネルにパワーONで浮かび上がるのが、ハブティクスイッチと呼ばれるオートエアコンの静電式タッチスイッチ。軽く触ればフィードバックがあり、美しさとともにシームレスなデザインを強調する。インテリアの随所に施された組子細工風の加飾ととともに、「和モダン」な美意識を目いっぱい感じさせてくれる先進性と上質さを併せ持つ、自動車のインテリアとして最上級と言っていいまさにラウンジを思わせる極上空間は、ドライブデートに最上の時間を提供してくれるに違いない。プロパイロット2.0装着車ならハンズオフドライブの未来、先進感を披露することもできるのだ。
また、「ハローニッサン」で起動するボイスアシスタントに加え、なんとアマゾンのAlexaとも連携。車内のエアコン温度の上げ下げや目的地設定などはもちろん、Alexaを介し、家の照明をアリアから操作して点灯させたり、お風呂を沸かしたり、また「イーグルスのホテルカリフォルニアを聞かせて」と発声し、その音楽を再生するなど、朝飯前である。プロパイロット2.0とともに、そうした機能も、車内での話題、会話を盛り上げるのに一役買ってくれるのである。
スズキ ジムニー
もし、相手の女性がアウトドア派なら、答えは明快。スズキ ジムニーがウケるに違いなし。なにしろジムニー女子という言葉があるぐらいで、アウトドア派の女子の身近でありながら憧れの1台。とはいえ、納期が長く、手に入れるのは大変。そんなジムニーにすでに乗っていれば、アウトドアでのナンパもしやすい!? かも知れないし、アウトドア派女子に一目置かれるに違いない。
レクサスのSUV、アリアのような室内の広さや快適さ、先進感こそ得られないものの、運転席と助手席の近さがまた、お互いの距離を縮めるラブラブ効果あり、である。
ホンダ ヴェゼル
最後に特例として紹介するのが、ホンダ ヴェゼル。そのエクステリアは欧州高級SUVに迫るデザイン性、カッコ良さがあり、とくに最上級のe:HEV PLaYグレードはパノラマルーフを完備する。青空、星空標準装備のインテリアが、女性ウケのポイント……だけではない。
じつは、相手が藤井風ファンであれば、最強のクルマ、SUVになりうるのだ。その理由は、ヴェゼルのCMソングが藤井風の「きらり」だったから。TVCMのオシャレすぎる映像もさることながら、ヴェゼルの爽快な走りとスピード感もある「きらり」の歌とのマッチングが最高だったのである。実際、筆者もヴェゼルに試乗する際は、「きらり」をループで流していたりする。
というように、SUVは確かに今時の女性にウケウケだが、相手によって大ウケする車種は異なるということだ。例えばジムニー女子にハリアーで攻めてもあまり効果はない……というように。