ランボルギーニが唯一無二のアートカーに
ブランド初のプラグインハイブリッド スーパースポーツ「レヴエルト」を「キャンバス」とした、ブランド創立60周年を記念するアートカー「オペラ ウニカ」がアメリカのアートイベントで展示されました。エクステリアをハンドペイントで仕立てたという「芸術」です。
芸術的カラーリングの内外装
ランボルギーニは2023年11月に開催された世界的なアートイベント「Art Basel Miami Beach 2023(アート バーゼル マイアミビーチ 2023)」にブランド初のプラグインハイブリッド(同ブランドではV12 hybrid plug-in HPEV=High Performance Electrified Vehicleと呼んでいる)スーパースポーツ「レヴエルト」をベースとしたワンオフのアートカー「オペラ ウニカ」を展示した。アートカーはデザイン部門であるチェントロ・スティーレとカスタマイズ部門のアド・ペルソナムが共同で構想・制作したもの。
ブランド創業から革新的で業界をリードしてきたという同社のカラーリング。オペラ ウニカのエクステリアはハンドペイントで仕立てられており、オレンジ系のヴィオラ・パシファエからブラックのネロ・ヘレーネまで色が変化していき、暖色と寒色のディテールなどが描かれている。その制作過程は76時間の開発とテストを含め、計435時間が費やされているという。また、ボンネットには、さりげなく60周年記念ロゴがあしらわれた。
インテリアはエクステリア同様の暖色と寒色というカラーテーマで仕立てられており、ブラックのネロ・アデとパープル系のビオラ・アクータスのツートーンカラーのレザーインテリアを採用。それを引き立てるべく、シートのバックレストやヘッドライナーなどに、暖色と寒色のカラーテーマを用いた60周年記念ロゴが刺繍されている。色の変化などで非対称デザインとした芸術的なインテリアの制作には、220時間を費やしているという。
スーパースポーツをキャンバスに
ランボルギーニのデザインディレクターであるミティア・ボルケルト氏はオペラ ウニカのデザインについて、ダイナミックな手描きのエクステリアによりエアロダイナミクスとスピードを強調しているという。さらに、
「レヴエルトがまるでキャンバスであるかのように、ブラシとカラーリングの組み合せを用いて、純粋に芸術的なものを作りたかったのです。それこそが、この特別なカラーリングのインスピレーションにつながっています」
と語っている。
また、12月15日と16日にニューヨークのランボルギーニ・ラウンジで開催された60周年イベント「Lamborghini : 60 Years of Artistry in Motion」にもオペラ ウニカが登場した。こちらは、アメリカのランボルギーニディーラーがアーティストに依頼した作品が展示されており、絵画や彫刻はもちろん、カスタマイズされたスニーカーやサーフボード、デジタルのスロットマシンなど多彩。どの作品もブランドのヘリテージと未来へのビジョンからインスピレーションを受けているという。
なお、ニューヨークのラウンジは2021年にチェルシー アーツ ディストリクト内にオープン。顧客に向けた専用コンフィギュレーターによるカスタマイゼーションなどに加え、ニューモデルのお披露目や招待客限定のイベントなどが開かれている。今回の展示は多くの人にランボルギーニの世界観の一端に触れることができるよう一般にも開放され、オペラ ウニカは同ブランドのカスタマイズにおける無限の可能性を示唆する1台となったという。