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ベントレーが軍隊協定に署名! 物騒な話ではなく、英国防省とベントレーの問題を解決するダイバーシティ&インクルージョン活動の一環でした

軍隊協定への署名は、ベントレーのダイバーシティ&インクルージョンの方針に沿ったものだ

ベントレー、軍隊協定に署名

ベントレーが軍隊協定に署名したという。自動車業界では聞き慣れない協定で、かなり物々しい不穏な雰囲気を感じさせるが、この署名の意味するところはどのようなことなのだろうか?

軍隊協定ってなに?

ベントレーモーターズは、クルーにある本社において、イギリス国防省のメンバーおよびベントレー人事担当取締役であるカレン・ランゲ博士とともに、軍隊のコミュニティを支援するための国家的誓約であるArmed Forces Covenant(軍隊協定)に署名したというニュースが発信された。

聞き馴染みのない協定だが、Armed Forces Covenantという組織のホームページを訪ねると「軍隊に所属する者、または所属したことのある者とその家族が、彼らが命をかけて奉仕する地域社会、経済、社会において、公正かつ敬意を持って扱われるべきであることを、共に認め、理解することを約束するものである」とある。

また、「正規軍、予備軍を問わず、軍に所属する者、過去に軍に所属した者、およびその家族は、公共サービスや商業サービスの提供において、他の国民と比べて不利益を被ることがあってはならない。場合によっては、特に負傷者や遺族など最も多くの貢献をした人々に対して特別な配慮をすることが適切である」とも書かれている。

ベントレーの目的は雇用の創出

ベントレーの最終的な目標は、兵役を終えた人たちに選ばれる雇用主となることであり、この目標を実現するために努力し、採用選考プロセスにおいて兵役のスキルや資格を認め、キャリア・トランジション・パートナーシップ (CTP)と協力して兵役を終えた人たちの雇用を支援することにあるという。つまりベントレーは退役軍人の方のスキルに敬意を表し、セカンドキャリアの職場として選んでもらえるための活動を積極的に行っていくと宣言しているのである。

退役軍人だけではない。さらに、予備役部隊に所属するベントレーの従業員や、士官候補生組織のボランティアリーダーを支援し、年次訓練のための追加休暇を付与することにもしている。

ダイバーシティ&インクルージョンの活動

ベントレーのダイバーシティ&インクルージョンのマネージャーであるエマ・ハンフリーは、次のように述べている。

「軍隊協定への署名は、単なる象徴的なジェスチャーではなく、軍人の犠牲を重んじ、大切にする社会の実現に向けた具体的な一歩であります。それは、退役軍人、現役軍人、そしてその家族が、当然受けるべきケア、評価、機会を受けられる環境を育むことへのコミットメントです」

ベントレーのダイバーシティ&インクルージョンの方針に女性管理職の比率を30%にするという目標がある。また国籍や民族にとらわれず採用活動を進めたり、セクシャルマイノリティのための活動なども積極的に行われている。今回は退役軍人に焦点を当てた取り組みだが、国際企業であるからこその、多様性を企業の力に変えていこうという強い意志を感じることができる。

ベントレーの生産ラインディレクターであるクリス・コールは

「軍隊出身の退役軍人は、多様な知識、経験、献身を提供してくれます。私たちは、世界最高の人材を惹きつけ、維持する方法を常に模索しています。この誓約へのコミットメントが、現在の退役軍人に対するベントレーの意気込みを示し、他の退役軍人が当社での将来を考えるきっかけになることを期待しています」

とコメントしている。

この協約が優秀な献身的な人材確保と退役軍人のセカンドキャリア問題という、ベントレー、イギリス国防省のそれぞれの問題を解決するソリューションとなるのではないだろうか。

AMWノミカタ
今後、ベントレーでは軍隊記念日、予備役部隊の日、ポピーアピールデイ(戦没者の遺族や障害を負った兵士への募金活動)、戦没者追悼活動の支援などの、英国在郷軍人会支部の行う活動も支援していくという。このように地域社会の一員としての役割を果たしていくことが、結果的にその地域を活性化させ、良い人材を将来的に獲得するための近道となっていくのであろう。

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