日本でも年内中の発売に向けて準備中!
2024年2月10日から12日までインテックス大阪で開催された大阪オートメッセ2024。そこで日本に初上陸したのが、中国の新興BEVのデビューモデル「SC-01」です。スーパーカーのルックスを纏う同車の魅力を紹介します。
ドライブモードは3種類選べる
このクルマの開発母体は、車両のカスタマイズを専門にしてきた工匠派汽車科技(Tianjin Gongjiangpai Auto Technology)で、スマホ・IoT機器大手のシャオミの出資を受けて、新たに小型軽量のEVスポーツカーの開発に着手したという。
開発メンバーは、TCRのレーシングカーやラリーカーなどの競技車両の設計に携わってきたエンジニアたちで、写真を見ればわかるように、鋼管スペースフレームの本格的なレーシングカーのような構造で、運動性能を優先させた設計になっている。
動力源はモーターで、前後にひとつずつモーターを与えたデュアルモーターを採用。総出力は320kw(425ps)を発生する。ドライブモードの切り替えで、前輪駆動、後輪駆動、4WDの3つのモードを選択することができ、もっとも重量がかさむバッテリーは運転席の背後、ちょうどミッドシップになるレイアウトに搭載される。低重心化とマス重量バランスを集中させることで、回頭性を最大限高めている。
スペックを見ると、全長4105mm×全幅1380mm×全高1160mmとコンパクトで、車重は1370kg(アルミ製の外装を鋼管スペースフレームに被せている)。動力パフォーマンスは、0-100km/h加速で、2.95秒! マクラーレン「セナ」や、日産「GT-Rニスモ」に迫るタイムを記録し、しかも航続距離は520km(NEDC規格)を誇る。
細かいところを見てみると、サスペンションはフォーミュラカーのような水平式のプッシュロッドダンパーで、ブレーキもフロント6POT、リア4POTの本格派だ。ダンパー、ブレーキともにブランド名は明記されていないが、レース界では定評のある一流メーカーのOEMで、コストをできる限り押さえつつ、走りの性能を妥協しないコンセプトを貫いている。
インテリアもシンプル&スポーティで、走りに集中できるよう、スイッチ類をルーフ側にレイアウトしている点も面白い。
中国では2022年の9月に発表があり、2023年からデリバリーを開始。すでに7500台のオーダーが入っていて、日本でも年内中の発売に向けて準備中とのこと。予価は800万円で、中国と日本だけでなく、ヨーロッパでの販売も計画されている。
エアロパーツなどのオプションも開発予定に入っているが、まずはどんな走りをするのかが気になるところ。国内に本格導入が決まったら、試乗・テストをしてみたい1台だ。