完全新設計のV8ハイブリッドパワートレインを導入
ベントレーはW12エンジンの後継エンジンとして、V8エンジンにモーターを組み合わせた新パワートレイン「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」を導入すると発表しました。このエンジンに関する詳細は、数週間後に発表されるとのことですが、現行のV6エンジン+モーターのエンジンに比べパフォーマンスは大きく向上しているようです。
W12エンジンと比べて91馬力以上のパワーアップ
ベントレーはブランドの象徴であるW12エンジンの後継として、より一層パフォーマンスを強化した完全新設計のV8ハイブリッドパワートレインを導入すると発表した。この新パワートレインはベントレー史上最高の出力を発揮するだけでなく、ベントレー史上最高にダイナミックでレスポンスと効率に優れ、日常使いできる新世代のスーパーカーに相応しいシステムとなっている。
新パワートレインの名称は「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」。ベントレーはこれまで、テクノロジーを駆使し、クラストップの内燃エンジンのパフォーマンスを向上させてきたが、その伝統は新パワートレインに受け継がれている。このパワートレインは既存のハイブリッドパワートレインをベースにしているが、出力は750ps以上、電気のみの航続距離は80kmと、パフォーマンス、効率ともに向上しており、「フライングスパー」や「コンチネンタルGT」のスピードモデルに搭載されていたW12エンジンと比べると91ps以上の出力向上となる。
この夏に引退を迎える6L W12ツインターボエンジンはベントレーを象徴する存在であり、過去20年間に10万5000基が製作された。今後はウルトラ パフォーマンス ハイブリッドがベントレーを代表するパワートレインとしての役割を引き継ぎ、ベントレーの新たなラインアップを確立し、電動ラグジュアリーカーとして世界最高のパフォーマンスを提供することになる。
数週間以内に発表される予定のウルトラ パフォーマンス ハイブリッドのエンジンの詳細で現在分かっていることは、W12を上回るパワーを発揮し、より広い回転域で4桁のトルクを発生、しかもWLTPモードのCO2排出量は50g/km未満を達成しているということだ。
AMWノミカタ
ベントレーはこれまでの3L V6+モーターのパワートレインを、「ベンテイガ」、「フライングスパー」のハイブリッドモデルに搭載しているが、システム合計でも最高出力544ps、最大トルク750NmとV8エンジンのパフォーマンスをわずかに下回る。ベントレーがW12エンジンの後継パワートレインと言うだけのことはあり、今回の「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」はパワーもトルクもスピードモデルに搭載されていたW12エンジンを大きく上回り、しかも電気での巡航距離も大幅に向上したことから、ベントレーらしいトルクフルでエフォートレスな体験を提供できるのではないかと思う。
同様の組み合わせのパワートレインは同じフォルクスワーゲングループに属するポルシェの「カイエンターボEハイブリッドクーペ」や「パナメーラターボEハイブリッド」ですでに搭載されている。このV8ハイブリッドパワートレインは今後グループを代表するハイパフォーマンスパワートレインとなるのであろう。