誰ともカブらないカスタマイズを狙ってのGRMN化
トヨタ「GRヤリス」の「RS」は、FFでNAでCVTの設定のみというカジュアルなグレードです。そんなRSに、最上位グレード「GRMN」のパーツを装着して、アップグレード&カスタムを行った1台を紹介します。フルラッピングまでされて、その存在感はGRMN並みと言って良いでしょう。
インスタでひと目惚れしたGRヤリス、AT限定免許で購入したのがRS
2024年4月13日に長野県の天竜峡パーキングで開催されたのが「GRヤリスowner’s meeting in天竜峡」だ。X(旧Twitter)での呼びかけで、全国各地から約100台のトヨタ「GRヤリス」が集まった。今回は、そのなかでもGRMNの純正パーツでカスタマイズしたRSのオーナーにお話を伺ってみた。
“NATSUKI”さんがGRヤリスを購入した理由は、インスタグラムで見かけた可愛らしいコンパクトボディのGRヤリスにひと目惚れしたからだ。モータースポーツ用車両として開発されたGRヤリスだが、NATSUKIさんはAT限定免許であるため、気軽に楽しめるように開発されたNAエンジンでCVTのRSを購入した。
当初、普段の足としてノーマルで乗っていたが、参加したGRヤリスのオフ会で見かけたクルマに刺激されてカスタマイズしたくなってきた。ただRSをベースにホイールを変えてローダウンさせただけじゃおもしろくない。そこで人とはカブらないカスタマイズとしてNATSUKIさんが考えたのが、RSをベースにしたフラッグシップモデルの「RZハイパフォーマンス」仕様だ。外観から内装まで細部にRZハイパフォーマンスのパーツを使って、スポーティなフォルムを描き出した。
ところがその後、RZパフォーマンスよりさらに上位のモデルが登場する。「GRMNヤリス」だ。となれば、やるしかない。そしてリニューアルを施して完成したのがこのGRMNヤリス仕様だ。
フルラッピングやGRパーツのスポイラーでスタイルアップ!
GRMNヤリスは、モータースポーツをターゲットにしたフルチューンモデル。所有者以外は純正パーツを購入することはできない。しかし、じつはNATSUKIさんのご主人がGRMNヤリスのオーナーだった。ご主人の協力を得てホイールやステアリング、リアウイング、シート、フロアマットなどボディの内外をGRMNヤリスの純正パーツを使ってカスタマイズすることができた。
そしてボディをマットスチールブラウンにフルラッピングしてTRDのスポイラーやRZハイパフォーマンスのブレーキキャリパー+ブレーキローター(フロント)を加えることでGRMNヤリスに負けないアグレッシブなスタイルに仕上げている。またミッションはATだがGRMNヤリスのシフトノブを移植してMT風にカスタマイズしているのも注目ポイントだ。
どうしてもGRMN化できないところが2箇所ある
GRMNヤリス仕様の完成度は高いがホンモノの外観とは異なる点が2箇所ある。ひとつはフロントバンパーのダクトから見えるインタークーラーがないこと。まぁエンジンがNAだから仕方がない。その気になればダミーインタークーラーを装着することも可能だが……。そしてもうひとつが、リアブレーキがノーマルの片押し1ポットであること。これはサイドブレーキが電動パーキングブレーキのため、変更できないそうだ。