タウンエースが70sアメリカンバンに変身
アメリカンテイストのバンライフが注目されるなかで、オススメしたいのが程よい大きさのボディを持つトヨタ「タウンエース」です。ミドルサイズの商用バンとして、日本の道路事情にもピッタリで運転も楽ちん。毎日の買い物や家族の送迎にも気負いなく使えるのも大きなメリットでしょう。そんなタウンエースをオシャレな70’sアメリカンバンへと変身させるカスタマイズを提案するのが「サンタローザ」です。
オシャレをキーワードに作り込まれた2台
近年のアウトドアブームによって、キャンピングカーの需要が伸びている。しかしその中心は、日常生活で活躍できるクルマをベースに、休日旅を気軽に楽しむサンデーキャンプというスタイルで、ライトキャンパーが時代のニーズにもなっている。
ハイエース専門店「ナックスグループ」のカジュアルブランドであるサンタローザは、トヨタ「タウンエース」をオシャレなライトキャンパーに仕立てた「フィルモア」と「フィルバート」という2台を提案する。普段使いを快適にこなしながらも、休日にはライトキャンパーとして楽しめる車中泊仕様として作り込まれている。
近頃のアウトドアで活躍するクルマは、見た目も中身もオシャレであることが重要視され、SNS等の普及も大きく影響していると思われる。いわゆる「映え」要素がどれだけあるか……。自らのキャンプスタイルに照らし合わせたときに、それがイメージ通りなのか、またはそのクルマを眺めたときに直感的にシーンが降りてきてイメージすることができるかが興味の対象、購入時のポイントになるケースが多い。
このサンタローザの「フィルモア」と「フィルバート」はそういう意味で一歩抜きん出ていて、エクステリアもインテリアもこだわり抜き、オシャレをキーワードに作り込まれているのだ。
全体の雰囲気は、古き良きアメリカン70sテイストだ。モチーフにしたのは1970年代にアメリカで大活躍した3代目フォード「エコノライン」(Eシリーズ)で、スタイリングをオマージュしている。フィルモアとフィルバートは兄弟車として扱われ、その違いについてはヘッドライトの形状変更があげられる。
丸目フェイスがフィルモア、角目フェイスがフィルバートになる。エクステリアのキット構成は、ヘッドライト、ボンネットガード、フロントグリル、マットブラックリアバンパーによってアメリカンレトロバンを彷彿させる雰囲気を演出する。
メローなバンライフ気分を盛り上げてくれる
また、インテリアについは普段使いをメインに、ときどき車中泊を楽しめたらという想いから、ベッドキットや収納庫のみを設置するが、それらをデザイナーがコーディネートし、シートカバーはクラシックアメリカン調を採用する。収納庫を含めた装飾も木目の風合いを活かした仕立てにするなど、内装は架装パーツというよりはファニチャー系の作り。いわゆるオシャレな家具同様、ソファ生地を使ったシートや収納棚を車内専用として作り込む。
装着するシート機能については、停車時は後ろ向きにも使用出来る多彩なアレンジが可能な1200mm幅のREVOシートをベースに、最後尾はダイネットモードへの展開が可能。ベッド展開時は前後ともフルフラットにすることで全長2mのベッドが出現し、大人も子どももゆったり足を伸ばして就寝できる点もポイントといえる。
内装についても2台はそれぞれに違いがあり、撮影車の場合、フィルバートがファブリック生地のシートに木目の風合いを活かした作りになっているのに対して、フィルモアはシックなブラウン合皮レザーシートとカントリー調の家具をマッチさせ、それぞれオシャレなバンライフを連想させているのが印象的だ。
タウンエース特有の商用バンらしさをかき消し、1970年代のアメリカンバンライフを色濃く表現するフォルムとインテリアは、メローなバンライフ気分を盛り上げてくれる。現行タウンエースは2020年6月のマイナーチェンジによってスマートアシスト機能が追加され、衝突回避支援ブレーキ、車線逸脱警報、誤発進抑制機能なども装備する。
また、新エンジンを搭載することで燃費も向上しているので、長距離のクルマ旅とも相性抜群。まさに普段使いしやすいサイズ感で、最新の安全装備を持つオシャレなキャンパーが欲しいという人の購入候補車としてピッタリな1台といえるだろう。