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わずか5カ月しか生産されなかったフィアット「ヌォーヴァ500」が1/18スケールで蘇る! 「KYOSHO ORIGINAL」から3色のカラバリで登場

京商 フィアット「ヌォーヴァ500」:ドアを開けた際に開く角度を調整するためのストッパーを再現

実車を1/18スケールに落とし込んだような作り込み

新型モデルからクラシックカーまで幅広い車種をモデル化している模型メーカーの京商。同社のオリジナルブランド「KYOSHO ORIGINAL」から、ダイキャスト製1/18スケール フィアット「ヌォーヴァ500」が発売されました。実車オーナーも「再現度が高い!」と満足しているミニカーを紹介します。

わずか5カ月しか生産されていない希少モデル

1957年に登場したフィアット「ヌォーヴァ500(チンクエチェント)」のなかでもプリマセリエ(第1シリーズ)と呼ばれるモデルは、わずか5カ月間だけ販売された最初のモデルだ。その特徴は、フロントマスクには左右に3本のヒゲ、涙型のサイドウインカー、サイドウインドウは三角窓以外ハメ殺し、シートは前側2脚のみ、ヘッドライトリムやホイールキャップ、モールやエンブレムさえも装備されていないほど徹底してコストダウンが図られていたシンプルな作りとなっていた。

またルーフのキャンバストップは、リアウインドウ部の下まで開く大型のものが装着されていたのも2代目500の特徴である。エンジンは479ccで最高出力13.7psを発生する空冷2気筒OHVを搭載していた。

ちなみにわずか5カ月のみの販売だった理由は、徹底した簡素さがユーザーから不評。キャンバストップを除き、改良が施された500ノルマーレが1957年12月に登場する。のちにさらなる改良を重ねたDタイプやFタイプ、ルッソなどが誕生していく。

ボディカラーは3色用意

今回京商がリリースした「ヌォーヴァ500」は、愛知県にあるチンクエチェント博物館の全面協力のもと、新規金型で製作している。フロントフード、ドア、エンジンフードに開閉機構を持ち合わせている。製品にはじつに細かいギミックが詰め込まれており、例えば、ドアを開けた際に開く角度を調整するためのストッパーを再現し、ステアリングとフロントタイヤは連動し可動する。

フロントフードを開くと、バルクヘッド右側の型式プレート、エンジンルーム内のステッカーが再現されているのがわかる。さらに初期型の燃料タンクは幅広く薄いタイプを採用していたのがミニカーを通じても理解できる。ほかにもスペアタイヤや純正工具などが収まっている。

そして、2代目ヌォーヴァ500の特徴ともいえる、キャンバストップのフレームをエッチングパーツで再現し、固定用のストラップを別パーツで組み込んでいる。さらに、実車の特徴を再現するために、リアタイヤにはポジティブキャンバーを付けている。なおリアサスペンションは可動式となっている。

内装に目を向けると、パイピングなどのないシンプルなクロス張りを再現。ドアの内側も直接表皮が貼られているだけとなる。かわいらしい球体のシフトノブ後方には、チョークとスターター用のレバーが2つ並び、サイドブレーキが装備される。またシートは、座席の前側を軸に可倒式になる。

初期型の特徴をしっかりと再現した、ヌォーヴァ500のボディカラーは、実車に設定していたグリーンクリア、クルーズセレステ(ブルー)、コーラルレッドの3色で展開される。価格は2万6400円(消費税込)。全国の模型店、インターネットで購入することが可能だ。

ところで京商さん、せっかくの新規金型なので、ヌォーヴァ500のデビューから間もないうちにカルロ・アバルトがチューニングした「エラボラツィオーネ アバルト レコルド」のモデル化もぜひご検討を!

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