レース以外にもファンにはたまらないイベントが多数!
伝統のル・マン24時間レースは、さまざまなイベントなどのコンテンツが用意されています。なかでも人気なのが、全ドライバーが登場するドライバーズパレード。チームグッズが配布されるなど、ファンにはたまりません。その場の全員が熱狂した、2024年ル・マンのドライバーズパレードの様子をレポートします。
グッズ欲しさに老若男女が熱狂
長い長いル・マン24時間のレースウィークですが、決勝の前に行われる最後のイベント、全ドライバーが参加したドライバーズパレードの様子をお届けします。
ドライバーがクラシックカーやオープンカーの後部座席に乗って、地元ル・マン市民やファンの前でプレゼンテーションする、ル・マン24時間レースの名物行事でもあります。
このパレードではドライバーのサインカードが配られたり、各チームやスポンサー企業のノベルティグッズが配られますので、老若男女、そのグッズ目当てに大絶叫! 虫かごを持参したり、工作してきたりとみなさん工夫されていて、それにも感心してしまいます。ちびっ子が喜びそうなステッカーやおもちゃ、お菓子のほかに、Tシャツや帽子、エコバッグなど、なかなかステキなグッズがもらえることもあり、「シルブプレー!(お願いしま~す!)」と大声で叫んでアピールするのです。
私たちメディア関係者は事前申請をして、パレードのレーンの柵の中に入って撮影ができるのですが、ドライバーらが投げたグッズがファンまで届かず、地面に落ちることがあるので、撮影しながらちびっ子たちにそれを渡したりと大忙し。
瞳をキラキラさせてパレードを見つめる子どもたちにそれらが渡るといいなと思い、ちびっ子や少年少女たち、ご自身で受け取ることが難しい障害をお持ちの方やシニアの方々を優先にお渡ししています。ですが、たまに大人気ないオトナから「こっちによこせ!」的な感じで猛烈な罵声を浴びさせられるのがちょっとツラいところです。みんなで譲り合って楽しいイベントになるのが一番ですね。
ドライバーだけではなく、バグパイプ隊、地元ブラスバンド、サンバ隊、ハワイアンダンス隊(?)など、さまざまな演目もドライバーの合間に出てくるので飽きません。夕方4時から開始するパレードが終わるのは夜7時ごろでしょうか。みなさん辛抱強くずっと同じ場所で叫び続けています。なので、耳栓は必須です。耳栓をしていたにもかかわらず、部屋に戻っても耳の奥が痛みます。また、この日だけはパレードのクルマたちがファンにあおられてエンジンをふかしまくりますので、その音をずっと間近で聞き続けていたのもありますが。
アルピーヌ大集結など、もはやクルマのフェス状態
アルピーヌがハイパーカークラスにデビューしたこともあり、フランスのアルピーヌオーナーズクラブのような方たちが集結したのか、とんでもない台数のアルピーヌによるデモランもあってびっくりしました。アルピーヌといえば、ブルーか白のイメージで、私の住むドイツで見かけるのもその2色のみですが、オレンジやグリーンをはじめ、カラフルなアルピーヌを見られてとても新鮮でした。今後、生きている内にこんなにアルピーヌを見かけることはあるのかな? とも考えてしまいました。
世界的なル・マン24時間耐久レースですが、もはやレースやクルマを通した超巨大な「フェス」と言ってもいいです。ライブ会場もありますし、観覧車や遊園地の乗り物、クレープやバーガーなどの露店もたくさん出店していますので、年に1回のお祭り、みんなで大騒ぎしようぜ! 的な感じですね。
そんなお祭り騒ぎですので泥酔している人たちも多く、パレードからトラム乗り場へ戻る途中、突然バタっと男性がビールを持ったまま目の前で倒れてびっくり。丁度、撤収準備をされていた救急隊の方が駆けつけたので安心しました。楽しいからといって、飲みすぎには要注意です。