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【38台限定】アストンマーティン「ヴァリアント」登場! フェルナンド・アロンソの依頼で実現した「Q by Aston Martin」手掛ける限定モデルとは

アストンマーティン ヴァリアント:最高出力745psの5.2L V12ツインターボエンジンに6速マニュアル・トランスミッションを組み合わせる

特別なハードコアモデル「ヴァリアント」が登場

2024年6月26日(水)にアストンマーティンから興味深い限定モデル、その名も「ヴァリアント」が発表されました。いわく「並外れた希少性と存在感、力強さを備え、サーキットに特化した公道走行可能な超エクスクルーシブなスペシャルエディション」。しかもその発端は、あのフェルディナンド・アロンソ選手のアイデアに基づくものだといいます。

現役レジェンド、フェルナンド・アロンソ選手の描いたコンセプトとは

アストンマーティンの新たなリミテッドエディション「ヴァリアント」は、同社のビスポーク部門である「Q by Aston Martin」が手がけた、数々の並外れたプロジェクトの最新作。2023年8月に北米カリフォルニア州の「モントレー・カー・ウィーク」にて発表され、アストンマーティン創業110周年記念モデルとして110台が生産された「ヴァラ(Valour)」をベースとする。

そしてもっとも注目すべきは、ヴァリアントのプロジェクトが「アストンマーティン・アラムコF1チーム」のドライバーである現役のレジェンド、フェルナンド・アロンソ選手の個人的な依頼からスタートしたものであるということ。彼のF1における23年のキャリアと限界ドライビングへの情熱からインスピレーションを得たのち、Q by Aston Martinのエキスパートによって慎重にデザイン・製作された限定版スペシャルとして、ヴァリアントが誕生したのだ。

限界までドライビングすることへの情熱から生まれた

アロンソ選手は、新生ヴァリアントの誕生を告げるプレスリリース内で、以下のように語っている。

「ヴァラは、アストンマーティンの110周年を記念するに相応しい壮大なスポーツカーとなりましたが、さらにサーキットにフォーカスしながら、オンロードでのスリリングなドライブを提供する、レースカーにインスパイアされたより過激なバージョンを作りたいと私を奮い立たせました。ヴァリアントは、限界までドライビングすることへの情熱から生まれたもので、デザインとテクノロジーの両面でQ by Aston Martinのチームと緊密に協力し、傑作を作り上げることができたと確信しています」

ヴァリアントは究極のハイパーカー「ヴァルキリー」、アストンマーティンでもっとも人気の高いスポーツカー「ヴァンテージ」とレーシングモデルである「ヴァンテージGT3」、そしてミッドシップエンジンスーパーカー「ヴァルハラ」など、オンロードとサーキットの両方で真のドライビングの楽しみを提供する、アストンマーティンの強力な系譜を受け継いでいるとアピールされている。

ヴァラおよびヴァリアントは、アストンマーティンの遺産からインスピレーションを得て、デザインへと取り入れるいっぽうで、クラス最高のパワーとドライビングダイナミクス、最先端のテクノロジーを提供するアストンマーティン最新のパフォーマンスを確実に身に着けている。

最新鋭のテクノロジーを投下

フロントにエンジンを搭載したアストンマーティンの限定スペシャルの新たな頂点として登場した新生「ヴァリアント」は、公道を走るロードカーとしての使用を完全に保証しながら、サーキットで最高の性能を発揮するために開発された。

5.2L V12ツインターボエンジンは、最高出力ではヴァラの数値を30ps上回る745ps、最大トルクは753Nmを発生し、ヴァラと同じく6速マニュアルトランスミッションが組み合わされる。そのかたわら、主要コンポーネントにマグネシウムやチタン、最新の3Dプリンターで生成したリアサブフレームを使用することで、ヴァラからさらなる軽量化を実現したという。

また、ビスポークによってスペックを決定できるシャシーは、マルチマティック社製「ASV(アダプティブ・スプール・バルブ)ダンパー」と、サーキットにおけるパフォーマンス向上を期して調整された電子制御システムを特徴とするのにくわえて、フロントに410mm径×38mm、リアには360mm径×32mmのカーボンセラミックブレーキを標準装備し、フェード知らずのストッピングパワーを発揮する。

往年のレーシング・アストンがモチーフ

そして何より印象的なものとしているのが、サーキット直系であることを高らかに謳うようなボディワークである。ベースとなったヴァラが、1970~1980年代のアストンの名作「DBS」および「AMV8」へのオマージュというべきスタイリングとされていたのに対して、ヴァリアントはそのAMV8をベースとして、「ロビン・ハミルトン・レーシング」が開発。

1977年と1979年のル・マン24時間レースにもエントリーした伝説のレーシングマシンであるRHAM/1「マンチャー」をモチーフとしながらも、当然のことながら最先端の素材と技術により再構築したという、圧倒的なスタイリングを実現している。

くわえて、アルカンターラまたはセミアニリンレザーから選択できるインテリアがドライバーとの一体感を強めるとともに、特注のトリム付きレカロ「ポディウム」バケットシートに、標準でハーフタイプのロールケージを備えるなど、スポーツドライバーがサーキットで走るための極上のキャビンが用意されることになる。

新生ヴァリアントの予定生産台数は、世界限定でわずか38台。最初の納車は2024年第4四半期に開始される予定ながら、まずは2024年7月11日〜14日に英国で開催予定の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」における、有名なヒルクライムコースでのデモンストレーション走行をもって、一般公開とするとのことだ。

そしてデモ走行のドライバーは、ヴァリアントの顧客第1号の手に委ねられることも発表された。もちろん、これまで2度にわたるF1ワールドチャンピオンを獲得し、現在でもアストンマーティンF1チームのドライバーとして闘うフェルナンド・アロンソその人である。

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