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新車で168万円からだったトヨタ「MR-S」を手に入れる最後のチャンス! 低走行車は価格上昇中…ミッドシップの隠れスポーツカーでした

トヨタ MR-S:前期型では車両重量が1tを切る960kg〜970kgだった

底値で手に入れるのは今がラストチャンス!

日本で初めての量産市販ミッドシップ乗用車となったトヨタ「MR2」。その系譜を受け継ぐモデルとして、1999年に登場したのが「MR-S」となります。そのボディはクーペではなく、オープンタイプがあてがわれました。ちなみにオプションとしてディタッチャブル式のハードトップも用意されていました。当時の価格はBエディションが168万円と、安価で魅力的な1台となっていました。

エンジンは1ZZ‐FE型を搭載

トヨタ「MR-S」は、先代SW20型「MR2」までの過給機付き仕様も用意されるハイパワーモデルとは一線を画し、ミッドシップレイアウトはそのままに1tを切る軽量ボディとオープンエアモータリングを楽しむことができるライトウェイトオープン2シーターとして生まれ変わったもの。ただ日本国外では引き続きMR2の名称が使われていた地域もあったように、MR2の直系モデルであることは間違いない。

そんなMR-Sは、それまでのハイパワーエンジンとは別れを告げ、1.8Lの自然吸気エンジンである1ZZ-FE型のみのラインアップとなった。トヨタとしては同系統のエンジンとして190psを発生する2ZZ-GE型も保有していたが、やみくもにパワーに頼るよりもライトウェイトスポーツらしい走り味を実現するために、あえて1ZZ-FE型を搭載したと言われている。

組み合わされるトランスミッションは5速MTのほか、2000年8月には2ペダルMT仕様の5速SMT(シーケンシャルマニュアルトランスミッション)を設定。これは3ペダルMTをベースにクラッチ操作を不要としたもので、AT限定免許のユーザーでもMT車のような走りを楽しむことができるものとなっていた。

デビュー当初は装備充実の上級グレードのほか、アルミホイールやパワーウインドウはおろか、エアコンすらも標準装備されない「Bエディション」というグレードが存在し、モータースポーツベース車かと噂されたが、結局MR-Sを使ったワンメイクレースなどは開催されることはなく、Bエディションもモデル途中で姿を消している。

安価で狙える隠れスポーツモデルだったが……

2002年8月にはマイナーチェンジを実施し、ライト類の意匠が変更されたほか、トランスミッションが5速から6速へと多段化。ただギア比に変更はなく、純粋にオーバードライブ的に6速が追加されたものだった。

MR-Sにはディーラーで購入することができるコンプリートモデルも多数存在しており、輸入車のような特徴的なエクステリアを持つ「カセルタ」や、ワイドボディ化がなされた「VM180 TRD」、イタリアのカロッツェリアであるザガートがデザインを担当した「VM180 ZAGATO」。そしてTTEのターボキットを装着した「TTE Turbo tuned by TMG」などが生み出されている。

オープン2シータースポーツというとマツダ「ロードスター」が知られるところだが、MR-Sはコーナリング性能の高いミッドシップレイアウトを持ち、1tを切る車重(後期型を除く)と140psのエンジンの組み合わせで、じつは高いポテンシャルを秘めた名車とされている。

長らく安価で狙うことができる隠れスポーツモデルとして愛されてきたMR-Sであるが、ついに25年ルールで輸出が解禁となる時代となったこともあってか、低走行のものでは新車価格に近いか、それを上回る価格のものも増えてきている。

一方で走行距離の伸びた個体であればまだまだ100万円以下で狙うことができるが、すでに底値の時代は脱したと思われ、状態の良いものを狙うのであればラストチャンスと言えるかもしれない。

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