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EVによる総合優勝を狙える最後のチャンス!「学生フォーミュラ日本大会2024」開催概要発表…78台中21台がEVクラスでの登録です

TUT FORMULA(豊橋技術科学大学 自動車研究部)は、この発表会場には昨年の車両を持ち込んでいるが、コンセプトは昨年に引き続き「低伸弾道」。昨年はオートクロスでインバータトラブルによりリタイア。今年は昨年のリベンジで完走を目指す

ICVとEVの混合成績での大会は今回が最後

2024年7月17日(水)、公益社団法人自動車技術会が主催する「人とくるまのテクノロジー展」がAichi Sky Expo(愛知県国際展示場/愛知県常滑市)で開催され、その会場内の学生フォーミュラ展示ブースにおいて、「学生フォーミュラ日本大会2024」の開催概要の発表がありました。

2006年以来の開催地引っ越し

学生フォーミュラは、学生たちが自らのアイデアや技術を盛り込んだオリジナルの小型フォーミュラマシンを製作。車両の企画から、実際の車両製作、そして車両の出来を競うもので、用意されたコースでマシンの走行性能を実証するだけでなく、そのデザインやコスト、マシンを使ったビジネスの構想提案などまでも審査の対象となっています。

学生フォーミュラは、1981年にアメリカで開催された「Formula SAE」がその始まりで、現在ではアメリカ・イギリス・イタリア・インド・オーストラリア・オーストリア・オランダ・カナダ・スペイン・タイ・チェコ・ドイツ・ハンガリー・ブラジル・ロシア・韓国・中国・日本など、世界各国で同一のルールで開催されています。そのため、この日本大会にも外国からの参戦もあります。

この発表会を前に2024年7月8日(月)、「学生フォーミュラ日本大会2025 完全クラス分けについて」と題して、2025年大会からの完全クラス分けに関する情報が出されており、その点についても解説がありました。

日本大会では2013年からEV(電気自動車)クラスが誕生していますが、当時はEV参戦チームが少なかったこともあり、EVクラスとICV(ガソリン自動車)クラスを混ぜた状態で順位を出す混合成績という運営がこれまで続けられてきました。

しかし、このEVとICVの車両を同じように審査することの公平さについては常々疑問があり、コスト審査で不利となるEVについては審査の際に「ゲタをはかせ」て均衡を図ってきた経緯もありました。

そして、混合成績という成績の出し方は現在では日本大会だけが運用している状況もあり、学生フォーミュラの世界基準に合わせて今回ルールを変更するとのことだそうです。

今大会は78台が登録

今回の日本大会では、ICVクラス57台とEVクラス21台の合計78台が登録(7月8日時点)しています。この発表会の会場には、出場チームのうち、名古屋大学、名古屋工業大学、そして豊橋技術科学大学の3チーム(うち2チームが車両を持ち込み)が実際に登壇し、東北大学と日産自動車大学校(京都校)がオンラインで参加。活動内容について紹介の時間が用意されました。

さらに発表会開催と同時に、学生フォーミュラ・シミュレーターの「バーチャルAichi Sky Expo」も公開となりました。まだ学生フォーミュラチームの誰も走行をしていない新しいコースをこれから各チームがどう攻略してくるのかも楽しみなところです。

2025年大会からは EV クラスと ICV クラスを完全に分けてそれぞれのクラスでの順位のみを出すことになり、ICVとEVの混合成績での大会は今回が最後となります。つまりまだ達成されていない、EVによる総合優勝を果たす最後のチャンスとなる大会です。このEVとICVの対決も観てみたいですね。学⽣フォーミュラ⽇本⼤会 2024は、2024年9⽉9⽇(⽉)〜14⽇(⼟)、愛知県常滑市にあるAichi Sky Expo(愛知県国際展⽰場)で開催となります。

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