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なぜベントレーは故エリザベス女王陛下も迎えた歴史ある建物を刷新しなければならない? 最新鋭デザインセンターが完成間近です

ベントレーモーターズ、最新鋭デザインセンターの上棟を祝う

ベントレーは敷地内で最も古く、すべての来訪者の玄関口として使われ、最も象徴的な建物のひとつである1930年代に建てられた旧「フロント・オブ・ハウス」を、ベントレーデザインの革新的な新拠点に転換することを発表しました。この工事は、同地を「ドリームファクトリー」に生まれ変わらせるための25億ポンドの投資計画の一環です。先日、ベントレーの会長兼CEO、製造および研究開発担当の取締役会メンバーの参加により、上棟式が正式に執り行われ、いよいよ完成も間近に迫っています。

最も歴史的な建物のひとつである有名な「フロント・オブ・ハウス」

ベントレーモーターズは、新デザインセンターの建設における重要な節目を祝い、建物の上棟式を行った。この瞬間は、ベントレーの新会長兼CEOであるフランク-ステフェン・ワリザー博士、製造および研究開発担当の取締役であるアンドレアス・レーへおよびマティアス・ラーベ博士によって祝われた。  

2025年完成予定の新しいデザインセンターは、ベントレーの敷地内にある最も歴史的な建物のひとつである有名な「フロント・オブ・ハウス」を、ベントレーのデザインチームがコンセプトに基づいて再設計し、建築したものである。1939年、すなわちクルーのベントレーモーターズの起源にまでさかのぼるこの建物は、故エリザベス女王陛下をはじめとする著名な訪問者を迎え、ベントレーのレガシーの礎となってきた。

完成すれば、新しいスペースは以前のデザインセンターの約2倍の広さとなり、エクステリア、インテリア、カラー&トリムを担当する約50名のデザイナーの拠点となる。

ビヨンド100戦略の変革の旅の一環

マティアス・ラーベ博士は次のようにコメントしている。

「私たちは現在、ビヨンド100戦略の変革の旅の一環として、ベントレーデザインの新たな章を定義するためのデザイン革命の真っ只中にいる。そのため、将来のBEVモデルやより優れた製品の開発を推進するために、当社のデザイナーのために革新的で創造的な環境を構築することは、世界をリードする持続可能なラグジュアリーモビリティ企業になるという当社の目標にとって重要なことなのです」

ベントレーの業界をリードするビヨンド100戦略では、完全な電動化の未来を実現するために、製品ラインアップ全体を刷新する。このデザインセンターの拡張は、将来の製品とクルーにあるピムズレーン工場へのベントレーの25億ポンドの投資プログラムの重要な一部である。

アンドレアス・レーヘは次のように付け加えた。

「私たちの工場を近代化することは、クルーでの長期的な将来に対する明確なコミットメントを示すだけでなく、最先端の建物に投資し続けることが、真にデジタルで革新的かつ柔軟性の高い高級車の開発・製造におけるベンチマーク的な地位を確立することにつながるという私たちの意欲を示すものです」

AMWノミカタ

クルー工場は、ロールス・ロイスの航空機エンジンの第2工場として建設され、戦後1946年から自動車の生産を開始している歴史的な建物である。工場の正面玄関は「フロント・オブ・ハウス」と呼ばれ、すべての来訪者の玄関となる場所であるが、このベントレーを象徴する建物が新しいデザインセンターとなる。完成予想図を見る限り、これまでの建物のデザインは踏襲されているようなので、再び訪れる来訪者たちも懐かしさを失うことはないだろう。

今回、デザインセンターの面積が2倍になると発表されているが、新しいBEVの時代を迎え、他社との差別化を図りにくくなる。そのため細部にいたるまで新しいデザインの構築は今後のベントレーの成功の鍵となり、次の100年のために最も力を注がなくてはいけない分野のひとつなのであろう。新デザインセンターは「ベントレーらしさとはなにか」を徹底的に議論される場となるはずである。

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