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彼女のユーノス「ロードスター」はメルカリで購入! 母と同じマリーナブルーを選んで「ナンバーは当時の母がつけていた数字です」

ユーノス ロードスター:フロントマスクは、日本の伝統文化である能面の小面をモチーフにしたと言われる。一方で、ヘッドライトが露わになった表情は愛嬌にあふれ、このギャップが若い世代に親しまれている理由のひとつでもある

小型オープンスポーツカー復権の立役車

1989年9月に発売されたマツダの初代NA型ロードスター」は、瞬く間に大ヒットを記録しました。その誕生は、人気が下火となっていた2人乗りの小型オープンスポーツカーというジャンルを活性化させ、ライバル各社も同類の車種を発売する起爆剤となったのです。「RETRA JAM(リトラクタブルカージャンボリー)Vol.2」には、このロードスターがたくさん参加。その中でも美しいマリーナブルーが印象的なロードスターのオーナーの“みれい”さん、姉の“マコト”さんに愛車とのエピソードを伺いました。

母が愛した青いロードスター

2024年5月4日に福岡県北九州市にあるひびき海の公園で開催された「RETRA JAM(リトラクタブルカージャンボリー)Vol.2」には、ユーノス「ロードスター」の参加が最も多かった。発売当時から大ヒットを記録したこともあり、今でも現存中古車が多く残っていることと、リトラ車の中ではまだ購入しやすい価格帯で市場に流れているというのが主な理由だろう。

多くの参加者の中から、“みれい”さん&“マコト”さん姉妹に声をかけた理由は、明らかに愛車よりもオーナーの方が若いだろうと予想できたからだった。

「年齢は、私(“みれい”さん)が19歳で、姉(“マコト”さん)が20歳です。ユーノス ロードスターは今31歳なので年上です。免許を取ってちょうど1年になりますが、これが人生初めての愛車なんです」

このユーノス ロードスターのオーナーは、妹の“みれい”さん。手に入れたのは1年ほど前で、自分たちが生まれる前の車両のため、このクルマがどれだけ大人気だったかは知る由もない。しかし、彼女がこれを人生初の愛車として選んだきっかけは、母親にあった。

「母が若い頃、この青いロードスターに乗っていたのです。私たちは記憶がありませんが、当時の写真を見せてくれたり、街中でロードスターを見る度にテンションが上がったりしている母を見て、とても愛していたんだなぁと思っていました。このクルマのことを幼い頃から聞かされていたので、いつの間にか自分も欲しくなってしまったのです」

姉妹の中でも、母が愛したユーノス ロードスターに対しての思いが昂ったのは、妹の“みれい”さんだった。「私が乗る!」という思いを実現するため、クルマを必死に探した結果、メルカリで神奈川県から売りに出されていた個体を発見。母の愛車と同じ年式で同じ色の車両に一度も出会えてなかったため、現車も見ずに即決購入。ナンバーは当時の母親がつけていた数字を希望ナンバーで取得した。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

無知であることも、旧車を楽しむ秘訣

愛車の純正色は、マリーナブルーと呼ばれるものだった。ボディカラーはもちろんだが、車両の状態はクルマ仲間から褒められるほど良好。下まわりのサビやオイル漏れもない。前オーナーの保管や整備状況などが良かったと思われ、大きなトラブルなどは未経験らしい。

「私たちがクルマに対して無知なので、古いクルマに乗ることに対しての怖さなどがそもそもないのです。でも、壊れる度にプロに修理をお願いすると、その頻度が多いので修理代がかなり必要なことを実感しました。そのため自分たちで対応できることは、できるだけ自分たちで直すように心がけています」

パーツを調べて発注するなどを繰り返した結果、少しずつユーノス ロードスターへの理解を深めているそうで、ご本人いわく、愛車はまだ改装中の状態。ホイールとステアリングはお気に入りのパーツに交換している。ミラーの根元にエクステンションも装備し、少しずつ自分好みのスタイルへと変化させている途中だ。

「母がいつも“凄い綺麗な色だったのよ!”と話していたのと同じ色を購入したので、感動してくれましたね。本当に買ってよかったなと思いました」

古いクルマと付き合うのに、どれだけ知識があるかなんてことは無用。それよりも、そのクルマに対してどれだけ情熱を燃やせるか。その方がいかに大切であるかを、“みれい”さん&“マコト”さん姉妹から、逆に学ばせてもらった取材だった。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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