フルカスタムで魅せるマッチョで鋭い表情のムーヴ
勇ましくフルカスタムされたスタイルで注目を浴びていたのは、カスタムカービルダーの翔さんが作り上げたダイハツ「ムーヴ」です。フロントフェイスだけでなく、リアスタイルからインテリアまで、徹底した作り込みで唯一無二のムーヴに仕上がっていました。注目のカスタムメニューの詳細をオーナーに紹介してもらいました。
鋭い表情を作り出せるように社外エアロパーツを加工
L175S型ダイハツ「ムーヴ」はこのクルマで2台目という、カスタムカー製作ビルダーとして知られる翔さん。昔からドレスアップカーが大好きで、あらゆる分野のカスタムに精通しているとあって、愛車の仕上げ方には「好き」があふれている。
この翔さんのムーヴを見てもわかる通り、近年、勇ましさをカッコ良さとして表現するカスタム手法が流行っている。ワイルドにイカツイ表情をワンオフエアロで表現することは、軽カーカスタムだけでなく、VIPもミニバンもほぼ同じだ。最近の新車を見ても、なんとなく鋭い表情を浮かべるクルマが多いことからも、これは時代の流れとしてとらえるべき現象といえる。
翔さんのムーヴの場合、純正ヘッドライトを交換せずに鋭い表情を作り出せるように社外エアロパーツを加工している。まず、ポイントになるのがボンネットで、純正形状のボンネットはヘッドライトがツリ目になるように形を変更。さらに、巨大なツインダクトを追加することで、アピール力を高める。また、そのままではシンプルすぎるヘッドライトもインナー加工に加えてプロジェクター化。あえてギョロ目な演出を施している。
VIPカーの老舗のエアロを取り入れて迫力ある姿に
フロントセクションでは大きな開口部を持つフロントバンパーも印象的な作り込み。ベースエアロとして選んだのはVIPカーの老舗であるK-BREAK製で、フロントバンパー以外にもグリルやサイドステップ、リアバンパーにK-BREAK製の加工エアロを装着させている。
コンパクトなボディでありながらも迫力のあるどっしりと構えるフォルムは、オーバーフェンダー装着の効果である。前後とも50mmオーバーのフェンダーは純正アーチをそのままエッジを付けて外側に広げた形状で主張。フロントマスクの鋭い表情とともに、鋭いエッジを効かせたフェンダーの作り込みによって、本当の意味でのムーヴカスタムをアピールする。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)
2社のエアロをニコイチで組み込む
ムーヴオーナーならわかると思うが、テールを見ても純正との明らかな違いに気づく。じつはフロント同様にリアも徹底的に作り変えていて、テールランプはスタイリッシュに立体感を演出するファイバーLED+シーケンシャルシステムを組み込む凝った作り。さらに、リアバンパーもK-BREAK製をベースにButterfly Systemのアンダー部を組み合わせてニコイチスタイルでオリジナルデザインバンパーとして主張させている。
ベタベタの車高については、BOLD WORLD製のエアサスをセット。真っ赤なボディにブラックディスクとゴールドのピアスボルトで足元を引き締めるホイールは、特注のWORK Meister M1・3ピースホイールを履かせている。
インテリアのステッチからオーディオまでこだわり抜いた
一方、インテリアについては、ボディ同色の濃い赤で統一。ダッシュボード、ドア内張り、ルーフ、シート、フロアに至るまで合皮に貼り替え、単色のままでは映えない点を考慮し、各セクションのとくに目立つ箇所のみダイヤステッチのデザイン処理を施す。なかでも、シート、ルーフ、フロアの統一感の取れたダイヤステッチコーデは圧巻! 注目すべきポイントといえるだろう。
また、トランクにはRockfordとJBLスピーカーを組み合わせたオーディオシステムを搭載。専用ボックスを作って、これらのアイテムをシンメトリーで美しく配置する。
魅せるという点において妥協のないカスタムを施した翔さんのムーヴ。まさにやりきった1台とはこういうクルマのことをいう。そして、このクルマ、サイズ的にはコンパクトカーのはずだが、実際の見た目の迫力と存在感は凄まじい。まったく小ささは感じず、むしろ、その存在感と独特の威圧感がクルマを大きく魅せているのが印象的だった。
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