塙選手が2日連続でトップタイムを出した
アジアクロスカントリーラリー(AXCR)2024の折り返しとなる2024年8月14日(水)、走行3日目のレグ3が開催されました。初日、2日目とコースの短縮が相次ぎましたが、ここは予定通りのSSが無事に行われることとなりました。しかし、この日もミスコースやトラブルがあり、順位が大きく変動するラリーレイドならではの1日となりました。
TOYOTA Gazoo Racingインドネシアが2連覇に向けて大きく前進
東南アジアを中心に開催されるFIA・FIM公認国際クロスカントリーラリーのひとつであるアジアクロスカントリーラリー(AXCR)は、1996年に初開催。以後毎年8月に、山岳地帯やジャングル、沼地、海岸、砂漠、プランテーション、サーキットなど、アジアの特徴ある地域、路面状況、自然、気候の中で開催されてきた。
この毎年コース設定も通過国も変わるラリーレイドは、タイ、マレーシア、シンガポール、中国(雲南省)、ラオス、ベトナム、カンボジア、ミャンマーなど、これまで8カ国で開催されてきた。今回の第29回大会は、当初予定していたルートを変更し、タイ国内だけで行われるものとなった。
この日に行われたSS3 PRACHUAP KHIRIKHANは、ホアヒンの西にあるプランブリ・ダム周辺をまわる362.15kmのコース。ここでもトヨタ「フォーチュナー」の3台体制を敷くTOYOTA GAZOO Racingインドネシアの塙 郁夫/染宮弘和組の115号車が速さを見せる。2時間26分29秒のタイムで、2日連続のトップで総合順位も首位をキープした。
総合5番手には田口勝彦/保井隆宏組も!
続くこの日の2番手には2022年のAXCRチャンピオンであるChayapon YOTHA/Peerapong SOMBUTWONG組の103号車(2時間27分56秒/Team MITSUBISHI RALLIART/MITSUBISHI Triton/T1D)。そして3番手には 一昨日トップタイムをマークしていた初日トップだったMana PORNSIRICHERD/Kittisak KLINCHAN組の105号車(2時間28分05秒/TOYOTA Hilux Revo/TOYOTA GAZOO RACING THAILAND/T1D)。
前半3日間を終えて総合ではトップにトヨタ「フォーチュナー」の塙組、2番手に三菱「トライトン」のヨータ組、そしていすゞ「D-MAX」のクリンケート組という3車が上位を分け合う展開となっている。また、日本人勢では田口勝彦/保井隆宏組も総合5番手につける活躍を見せている。
2日連続でトップタイムを出した塙選手は次のようにコメント。
「今日のコースは気持ちの良い観光ワインディングコース。一般のクルマがたくさん来るだろうから、トップスタートだし8割程度の速度で正面衝突をしないように気を付けて走っていました。でもそれでも、2台とぶつかりそうになりました。よけるのも大変な感じでした。明日はウィンチを使うかもしれないコースってことで、それはタイム競技としてどうなのか、とは思いますけどね。とりあえず頑張ります」
前半戦を折り返すこととなったが、まだ総SS距離としては半分に至っていない。この後4日目、5日目は長距離のSSが続くことになる。SS4 RATCHABUTI-KANCHANABURIは395.91kmで争われることとなる。コース内には川渡りやロックセクションもあって厳しい戦いが予想される。またラリーは、首都バンコクの120km西に位置するカンチャナブリに移動することとなる。