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90年代のクルマは現代車に比べて制動力に不安…スバル「アルシオーネSVX」に「ディクセル」のサーキット用ブレーキパッドを装着した効果は!?

SVXに装着したブレーキパッド

装着したのは、ディクセルのブレーキパッド「Zタイプ」(フロント:1万8700円/リア:1万7490円、ともに消費税込)と、ブレーキフルード「328 Racing/DOT4」(2600円/0.5L、消費税込)

脱純正! より安心してドライブするために

スバル車の専門誌である『スバルマガジン』でスタッフカーとして長期レポートしているのが、名車「アルシオーネSVX」です。かねてより気になっていた制動力を向上させるため、ブレーキパッド交換をすることに。その成果やいかに?

車両への負担を考えてパッド交換を実施

スバルマガジンのテストカーであるスバル「アルシオーネSVX」は、走行5万9000kmのときにブレーキパッドの劣化が発見され、純正の新品に交換。しかし、高速道路で突然の渋滞に遭遇したときのブレーキングで「ドキっ!」としてしまうほど、現代車に比べると制動力は低い。

一般的なブレーキ強化(チューニング)といえば、大径ブレーキローター&大容量キャリパーへの換装をまず思いつくだろう。SVXのメンテナンスをお願いしている岐阜県・中津スバル販売の代田代表に話を伺うと、

「ブレーキを強化すると一時的には良いけど、それを支えるハブをはじめ、さまざまな部分に負荷がかかってしまう。とくに1995年式のSVXにはちょっと荷が重すぎる」

とのアドバイスから諦めていた。しかし、制動力不足はやはり安全面からもなんとかしたい。そこでスポーツブレーキパッドへの交換を相談してみると、

「パッド交換くらいなら大丈夫でしょう」

とOKが出たので、早速社外ブレーキパッドを探すことに。

リーズナブルな価格でさまざまなブレーキパッドやローターをリリースする「ディクセル」の広報・金谷さんに相談すると、

「ストリート用のMタイプがダストが少なくおすすめです」

とのこと。たしかにペダル踏力に応じて利きをコントロールできて非常に扱いやすいブレーキパッドだが、今回の目的は絶対制動力の向上。Mタイプよりも制動力のあるモデルを提案してもらうことにした。

「それなら制動力の高さとコントロール性に優れた“Zタイプ”です」

改めてホームページでチェックしてみると、ハイグリップタイヤでサーキット走行するのにベストマッチで、適正温度は0〜850°Cと耐フェード性にも優れた、かなりスポーツ寄りのパッドだ。

交換後すぐに体感できるほど制動力が向上

はたしてSVXに装着して大丈夫なのだろうか? 中津スバル販売で1年点検を兼ねて、このZタイプを装着してみた。同時にブレーキフルード(ディクセル328レーシング/DOT4)も交換。ちなみに純正のブレーキパッドは、装着から約1万kmを走行していたが、残量は十分にあった。

ディクセルZタイプの効果は、中津スバルを出て数十m先の信号で停止するときから感じられた。軽くペダルを踏んだだけでノーマルとは比にならない制動力を体感できる。しかもコントロールしやすく、カックンブレーキにはならないのが好印象だ。

帰路の高速道路で渋滞にも遭遇したが、大げさに言えば純正パッドの5分の3くらいの時間と距離で減速できた。制動力を高めたいなら、まずはパッド選びからと改めて思った。ただ、ダスト量はノーマルに比べると明らかに多い。マメな掃除が必要だが、そんな手間がかかっても高い制動力による安心感は何ものにも代えがたい。

■取材協力
ディクセル https://www.dixcel.co.jp/
中津スバル https://b-faction.com/

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