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「ユーロR」に再注目! ホンダ「アコード」に設定されていたグレードが「いろんな意味でバランスいい」と再評価…中古価格も上昇傾向、買うならいま!?

左がホンダ アコード ユーロR(初代)、右が2代目のホンダ アコード ユーロR

セダンながらホットな走りを披露した

2024年春に最新型となる11代目が日本でも登場したホンダ「アコード」。現行型はホンダのフラッグシップセダンとしての役割を担うモデルとなっていますが、過去のアコードはスポーツイメージの強い車種でもありました。そんな歴代アコードの中で、最もホットなモデルと言えるのが、6代目と7代目に設定されていた「ユーロR」であることに異論はないでしょう。どんなクルマだったか振り返ります。

タイプRシリーズよりはマイルドな味付けだった初代ユーロR

ホンダ6代目「アコード」にはもともと、200psを発生するF20B型DOHC VTECエンジンと5速MTを組み合わせた「SiR-T」というスポーツグレードが存在していた。2000年6月のマイナーチェンジのタイミングでSiR-Tに代わって登場したのが「ユーロR」だった。

SiR-Tと同じく5速MT専用グレードとなったユーロRは、220psを誇る2.2L DOHC VTECのH22A型エンジンを搭載し、5速MTのギア比も専用のものがおごられた。足まわりには車高が15mmダウンとなる専用サスペンションと軽量な16インチアルミホイール & 205/50R16ハイグリップタイヤを装着し、高剛性ボディと強化されたブレーキで高い動力性能と優れた操縦性能を実現していた。

また5ナンバーサイズに収まっていたベースモデルに対して全幅を1720mmに拡大。レカロ社製バケットシートやMOMO社製革巻ステアリング、アルミ製シフトノブなども標準とし、機能的で走りのイメージを演出する装備も追加されていた。

ここまでの専用装備が備わっていながらも「タイプR」を名乗らなかったのは、セダンである以上、快適性を犠牲にしてまで走行性能を高めるタイプRのアプローチは相応しくないという判断だったと言われ、たしかに「サーキットが本籍地」と言われるタイプRシリーズに比べるとややマイルドな味付けとなっていた。

静粛性・快適性も兼ね備えていた2代目ユーロR

その後アコード ユーロRは2002年10月に2代目へとフルモデルチェンジ。2代目モデルのエンジンは2.2Lではなく、タイプR系にも搭載されていた2LのK20A型DOHC i-VTECとなっていたが、最高出力は先代と同様に220psをキープ。

さらにトランスミッションも先代の5速MTから6速MTへと多段化がなされるなど、正常進化を果たしていたが、エンジンにはあえて2次バランサーを採用し、サイレンサーやエキゾーストマニホールドの振動を抑制するための変更を加えるなど、静粛性対策も行っていた点がユーロRらしいポイントとなっている。

もちろん足まわりやブッシュ類はハードな設定となり、強化されたブレーキやボディ補強などもなされていたが、圧倒的なパフォーマンスとともに、静粛性・快適性といった上質さも兼ね備えたモデルとなっていた。

そんなアコード ユーロRは、タイプRほどホットモデルではなかったこともあって、中古車としてはタイプRよりも手ごろな価格で狙うことができる隠れた名車となっていたが、近年はその魅力が再認識され、中古車価格も上昇傾向に転じているようだ。

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