名古屋オートフェスティバル2024で最優秀総大将を勝ち取った17系マジェスタ
過去にたくさんのドレコン賞レースを勝ち取ったトヨタ「クラウンマジェスタ」。カスタムVIPならではの姿ですが、オーナーの小野智生さんは長きにわたって少しずつ変更を加え、成功と失敗を繰り返した末に完成させました。どんなに手慣れたカスタム職人であっても、即席では作り出せない高度な技が詰まっています。
誰とも被らないオリジナルVIPを目指す
今の状態になるまでに、どれだけの歳月を費やしたのかオーナーの小野智生さんに聞くと、
「カスタムすることを前提に17系マジェスタを購入したのが今から15年ほど前です。そこから共通の趣味を持つカスタムVIPチームメンバーたちと一緒に新しいカスタム視点を生み出し、互いに刺激しあいながら誰とも被らないオリジナルVIPを目指して製作に励んできました」
と話してくれた。
チームメンバーのモチベーションの高さが魅力的なマシンを生み出す原動力となることは紛れもない事実。チームメンバーは大切な仲間であると同時に、最も近しいライバルでもあるわけだ。たとえ同じチームであっても誰よりも目立って勝ちたいという想いは、カスタムカー乗りならば誰もが持ち続けている。
約15年もの歳月をかけて製作
約15年もの歳月を費やし、何度もリニューアルを重ねながら自分の思い描くインスピレーションの赴くまま手がけたスタイルは、伝統のVIPスタイルでありながらも、時代ごとの変化を敏感に捉えている。
もともと、クラウンマジェスタというベース車は和製VIPカーの象徴にもなっているが、小野さんは、そのフォルムを大きく変えることなく、ボディ形状そのものは純正スタイルに+αの要素を加えたカスタムを施す。
フロントセクションはヘッドライト形状を変えずにインナーユニットの交換のみで表情に変化を与える。加えてフロントグリルを追加し、フロントバンパーはフルオリジナルのワンオフ加工で製作。左右のフォグランプと小型ダクトに特徴を持たせている。
また、フェンダーは前後とも強烈な張り出し量だが、純正アーチを拡大させた仕様にすることで、美しいセダンフォルムをキープ。エッジの効いたフェンダー内に収まるホイールは、フロント11.5J、リア12.5JのWORKのEQUIP E05をセレクトしている。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)
オーディオは音質にこだわってセッティング
エクステリアについてはリアの作り込みも大胆で、バンパーはワンオフ製作。これはマフラーに合わせて作っているとのこと。そして、このマフラーの形状はメインパイプを踊らせている複雑な形状で製作している。
一方、インテリアについては、オールレッドのレザー張りで統一。あらゆる箇所に鮮やかな電飾で華やかに飾り、車両後方には大型のスピーカーをセット。全体のテイストとしては和のイメージなので、日章や桜などのデザインを施している。ちなみに、このクルマにセットしているカスタムオーディオの数々は、すべてロックフォード製で音質にこだわってセッティングされている。
まさに和製VIPスタイルの極みといった仕上がりの小野さんのマジェスタ。これまでにブラック、ガンメタ、ピンク、ブルー、ガンメタ等のオールペンを繰り返し、その年度ごとにカスタムリニューアルをかけてきたため、かかった費用は半端ではないという。正確に計算したことはないが、おそらく1000万円はオーバーしているとのこと。
今後も箱替えは考えずにクラウンマジェスタにこだわって乗り続けるとのことだ。ちなみに、今回このクルマは名古屋オートフェスティバル2024でその素晴らしい情熱のかいあって、「最優秀総大将」に選ばれた。
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