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「スカイラインGT-R」歴20年! 免許を取得後ずっと日産党のオーナーが、ドラッグ仕様のR32からコレクション状態のR34へ乗り継いだ理由とは

日産 R34 スカイラインGT-R:テールランプはLED化。2000年代に流行ったデザイン。GT-Rエンブレムは希少なゴールド

免許を取ってからずっと日産党、初のGT-Rは20年前に購入

シャコタンやツライチなど独自スタイルのGT-Rカスタムを提案する九州唯一の専門店が「ガレージアクティブ」です。長年のドラッグレース経験を活かしたハードチューンやフルレストアなど、ワンストップでユーザーのニーズに応えています。そんな同社のオリジナリティあふれるマシンメイクに共感するGT-Rオーナーを紹介。今回登場するのは、免許を取得してからずっと日産党だという本川さんのR34「スカイラインGT-R」です。

2台目のGT-RであるBNR32は1000psオーバーのハイチューンド

オーナーの本川昭男さんは免許を取ってからクルマはずっと日産党。「180SX」に始まり、次は「シルビア」。その後、R33型「スカイラインGTS-t タイプM」を経て、憧れのR32型「スカイラインGT-R」にたどり着く。約20年前の話だ。次に選んだのもまたBNR32。約10年乗って「打てば響く」GT-Rの魅力に触れ、迷うことなく同じクルマを手に入れた。

2台目はガレージアクティブと出会ったことで、徐々にドラッグレースに没頭していくことになる。最終的にRB26DETTエンジンは1000psを超え、トランスミッションも海外製のエアシフターへ交換。ほぼ競技車両に仕上がり、ベストタイムは9秒5を記録。それと引き換えに、街乗りの扱いやすさは影を潜めたが、それでも充実していた。しかし、年齢を重ねるごとに仕事が忙しくなり、出張の多い業務ゆえに、レース日に参加できないことが続いた。

約10年の競技生活に幕を閉じたが、GT-Rのある生活からは抜け出せない

「レースに参加できないなら持っている意味がない」と手塩にかけたBNR32を売却。約10年の競技生活に幕を閉じたのだが、染みついたGT-Rのある生活にまでピリオドを打つことはできなかった。隣にないとどうも落ち着かない。知らぬ間にGT-Rは本川さんの安定剤になっていた。

とはいえ、BNR32は速さを追求するクルマという認識が身体にインプットされていて、同じクルマを選ぶと物足りなくなるのは見えていた。それをガレージアクティブの坂本社長に相談すると、「好きなほうを選んでいいよ」と、コレクションである白のBCNR33とグレーのBNR34を用意してくれた。お店との付き合いは約30年、信頼関係があっての提案である。

最終的に本川さんはR34を選ぶ。その理由は2022年に富士スピードウェイで開催されたイベントでこのR34の運搬を任され、素性を知っていたから。早い話が約1000km試乗させてもらったようなものだ。

購入1年半で走行距離が200キロに満たない理由とは?

「NISMO Z-tuneルックをまとったスタイリッシュなデザインもさることながら、車体がしっかりしているので、670psのパワーでも恐怖感や危うさがない。どこまでも踏んでいけるような安心感が頼もしかった。その記憶が鮮明に残っていたことが、R34を選ぶ決め手となりました」

ただ、購入当初は普段使いのクルマだからと納得していたが、1000psの加速感を知っている身にはパフォーマンスが物足りない。現在装着するTO4Zよりもひと回り大きなタービンを装着して800psを狙おうかと思案中だという。一般の人から見れば、感覚が麻痺しているのかもしれない。

購入してから1年半経過したが、出張が変わらず多いことや盗難の不安もあることから「自由に使って構わない」という条件で、長期間アクティブに預けている。走らせた距離も200kmに満たない。

GT-Rは走らせずとも所有しているだけで価値があるクルマ

ある人から見れば、「クルマが可哀そう」と見られるかもしれない。もちろん、そうした意見があることも承知しているが、本川さんは今のライフスタイルに満足し、次のように話す。

「中古車相場が高騰している今、乗らなくても所有していることに価値があり、乗りたいときにいつでも乗れるという安心感がビタミンのように深く作用すると思うのです。GT-Rを所有するオーナーならば、この気持ちはある程度理解してもらえるのではないでしょうか。まだずっと先の話ですが、このクルマを手放すときは免許を返納すると考えていますので、時間の許す限りGT-Rに寄り添い、満喫したいですね」

R32、R34と乗り継ぎ、所有歴はすでに20年超。どんなに離れていても、手元にあることで心は満たされる。それがGT-Rというクルマが持つ力なのだ。

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