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三菱「ランサーエボリューション」がベースの「サイバーエボ」を手掛けた名チューナー「GarageHRS」の本格再始動に期待大です!【Key’s note】

ランエボ

GarageHRSのデモカーとして活躍しているランサーエボリューション

チューニングカータイムアタックで輝かしい成績を残す

レーシングドライバーであり自動車評論家でもある木下隆之氏が、いま気になる「key word」から徒然なるままに語る「Key’s note」。今回のキーワードは「名チューナーの復活」です。三菱「ランサーエボリューション」でチューニングカーによるタイムアタックを行っていた「GarageHRS」。近年は表立った活動をしていなかったようですが、本格再始動したとのこと。今後の展開とは?

速く走りたいと願うのはどの競技も一緒

誰よりも速く走りたいと思い気持ちは、陸上競技のアスリートもレーシングドライバーも同様のようです。もはや旧聞に属するのかもしれませんが、パリ五輪をテレビ観戦していてそう感じました。これはもう、人間の本能のようなものなのでしょう。

じつは、バリ五輪を観戦して人間の闘争本能を再確認したというのは、コラムを書く流れのようなもので、本当の理由は、神奈川県横浜市の「GarageHRS」のオーナーである平山義弘氏に再会したことです。

GarageHRSはかつてのタイムアタック大ブームのなか、大活躍したチューニングショップです。狂乱とも言えるあの時代を知るならば「サイバーエボ」の名が記憶にあるに違いません。三菱「ランサーエボリューション」をベースにカリカリにチューニングしたスペシャルマシンが、最速タイムを連発していたのです。アタッカーは、名人とも言われたターザン山田こと山田英二です。

僕もランサーエボリューションでスーパー耐久レースに参戦していたこともあり、サイバーエボに触れる機会があったのですが、それは驚くほどの完成度を秘めており、とにかく速かった。無敵の記憶があるのです。

ところが、気がついたらGarageHRSが業界から消えていた。サイバーエボの伝説を残したまま、表舞台から姿を消したのです。チューニング業界で噂になることも少なくなっていた。活動を休止した理由は定かではありませんでしたが、なんとGarageHRSが復活を果たしたのです。冒頭の、速く走ることは人間の本能であることを悟ったのは、GarageHRSの復活を目にしたからなのです。

今後製作されるチューンドカーに期待

ショップは新装開店中です。事業を拡大するために、設備を整えています。すでにガレージ内には、過激なD1マシンやスーパースポーツが持ち込まれており、入念に整備されるのを待っています。ようやくGarageHRSに活気が戻ってきたようですね。

すでに平山氏は、先日オーストラリアで開催されたWTAC(ワールド・タイムアタック・チャレンジ)の視察に向かっています。サイバーエボが復活するのか、どのマシンが戦闘機となるのかのアナウンスはまだありませんが、近い将来、またあの鮮やかなマシンがサーキットに姿を現すような気がしてなりません。

「しばらくは、穏やかなチューニングカーを製作しますよ」

そういって平山氏は笑いますが、人間の本能はそう簡単には消えるものではありません。使いうちの復活を楽しみにしたいと思います。

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