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どうして高速道路に誤進入するのか? 高齢者だけでなく、ナビアプリを利用した原付バイクや自転車が誤って首都高に入ってしまうケースが増加中

高速道路への歩行者、自転車、原付バイク、電動キックボードなどの誤進入が増えている

ナビアプリを使用して首都高速道路に立入るケースが増加傾向に

昨今、高速道路での逆走が大きく取り上げられていますが、じつは高速道路への歩行者、自転車、原付バイク、電動キックボードなどの誤進入も増えてきています。では、歩行者や自転車などの誤進入者と事故が起きてしまった場合、過失割合はどうなるのでしょうか? いざというときのために覚えておきたい対処法もお伝えします。

首都高速の誤進入は原付バイクが8割

NEXCO中日本の調べによると、高速道路への誤進入発生件数は、2019年が993件、2020年が916件、2021年が842件、2022年が1105件。首都高速でも年間約400件の誤進入者を保護しているとのこと。2023年の首都高速での誤進入の内訳をみてみると、原付バイクが81%、自転車が10%、歩行者が9%になっている。

立ち入り要因としては、
・高齢者が、一般道路と間違えて誤進入
・酒を飲んで酔っ払った人が、高速道路の認識ができず誤進入
・自宅へ帰る際、料金所へ道を聞くために進入
・過日に未払いであった料金を料金所へ支払いに進入
・自転車や原付バイクがナビアプリで高速道路を使用したルート設定のまま誤進入

といった例が多い。とくに自転車や原付バイクの場合、近年、ナビアプリの利用が誤進入の原因になっているケースが多く、自転車や原付バイク利用者の首都高への立入者のうち約6割(2022年度)がナビアプリを使用して首都高速道路に立入っていて、2023年は年間で197件も報告されている。

高速道路で誤進入者を見つけた場合は…

高速道路各社でも、
・高速道路の入口に、自動車専用道路標識などを設置
・路面シールやポール
・立ち入り防止カラー舗装
・立入、逆走検知・警告システム(警告表示版、警告音声スピーカー)の導入
・ポスターやチラシの配布
といった誤進入防止対策に乗り出しているところだ。

それでも歩行者や自転車などの誤進入者と事故が起きてしまった場合、過失割合はどうなるのか? 高速道路は、自動車や126cc以上のバイク以外の手段での通行は許されていないので、誤進入した歩行者・自転車の責任は重く、過失割合は歩行者・自転車が80%、自動車が20%というのが基準。ちなみに、高速道路会社側の責任が問われることはない。

万が一、高速道路で誤進入者を見つけた場合は、道路緊急ダイヤル(#9910)へ通報しよう。また、もし自分が誤進入をしてしまったときは、まずガードレールの外など、安全な場所に避難して、道路緊急ダイヤル(#9910)に電話して、その指示に従うこと。

誤進入は大きな事故につながりやすいので、歩行者、自転車、原付バイクは、高速道路の入口(出口)を見落とさないこと。そして歩行者、自転車、原付バイクが、ナビアプリを利用するときは、「高速道路等を使わない経路案内」に設定することを忘れずに。

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