世界60カ国同時開催のチャリティーイベントに参加したメルセデス・ベンツ 280SL
世界同時開催のチャリティーイベント「ディスティングイッシュド・ジェントルマン・ドライブ」(以下DGD)が2024年9月29日(日)に東京都内で開催されました。そこに参加していたメルセデス・ベンツ「280SL」のオーナー福田さんは、クラシックカー趣味に目覚めてからまだ数年とのことながら、すでに何台もの車歴を重ねていました。そこまでのめり込むことになった理由とは?
フィアット 850スパイダーでクラシックカーの楽しさに目覚める
「ここ数年ですよクラシックカーを楽しむようになったのは」
というのは、世界同時開催イベント「ディスティングイッシュド・ジェントルマン・ドライブ」(DGD)に1968年式のメルセデス・ベンツ「280SL」で参加していた福田良治さん。以前はランボルギーニ「ガヤルド」に乗っていたそうで、ランボルギーニのツーリングイベントに参加した時に、「ジャルパ」で参加していたオーナーと仲良くなる。それが今回福田さんのコ・ドライバーとして一緒に参加していた千田和明さんだ。
「ランボルギーニのツーリングで千田さんの乗っていたジャルパにも惹かれましたし、同世代ということで同じテーブルで食事をしたのですが、その時に、“われわれの年代は古いクルマを楽しみましょう”と誘われたんです」
そのツーリングでは、「アヴェンタドール」や「ウラカン」など多くの参加者はひと回り若い世代がほとんどであったそうだ。
ツーリングの翌週には早速、千田さんがいくつかの愛車の1台であるフィアット「850スパイダー」で福田さんの家に遊びに来た。そして楽しいから乗ってみたらと試乗を勧める。
「もちろん、マニュアル車で免許取得してますし、若い時には乗っていましたが、しばらくMT車とは遠ざかっていたからでしょうか、シフトを操りながら、それに伴うアクセルワークは、自分で操っているんだ! 運転しているんだ! という喜びを思い出させてくれました。すごく楽しくて、これだ! と思いましたね」
タイミングよく同じフィアット 850スパイダーの売り物があり、それから8カ月かけて仕上げてもらい、福田さんはクラシックカーオーナーの第一歩を踏み出したのだった。
それから数年後。現存数の少ないアルファ ロメオ「ジュリエッタ/ジュリア スパイダー」を見つけるたびに集めていた千田さんから、全部は手元に置いておけないけれど、知らない人ではなく仲間に譲りたいと、福田さんはその中の1台を譲り受けることになる。駐車場の関係からフィアット 850スパイダーは手放すことになるのだが、クラシックカー、そしてオープンエアで走る楽しさを教えてくれた思い出のクルマだという。
かつて憧れていたW113型SLを購入
以降「ジュリエッタ スパイダー クラブ オブ ジャパン」(GSCJ)の仲間たちとの会合が増えたある日、仲間の家を訪ねた時に、ジュリエッタ スパイダーとともにガレージに収まるR107型のメルセデス・ベンツ「SL」があったのを見た福田さんは、この前の世代のW113型SLが古いテレビドラマに出ていて、いつか乗りたいなと憧れていたことを思い出す。そして売り物があったショップを訪ねた。
「私は普段の生活ではスズキ スペーシアギアに乗っていて、それに乗って販売しているお店を訪ねたのですが、“クラシックカーは大変なんですよ”と、なかなか見せてくれないんですよ。ジュリエッタ スパイダーに乗っていますと話し、やっと見せてもらえました(笑)。シルバーのボディカラーにタンの内装の280SLはひと目惚れしましたね。7年乗ったガヤルドを下取りしてもらい、手に入れました」
今回のDGDはGSCJの仲間から誘われて参加したそうだが、ジェントルマン・ドライブと聞いて、フォーマルなSLはイベントの趣旨にもピッタリと280SLで参加したという。
「SLはハンドリングも良いですし、エンジンも気持ち良いです。そうだ、いつもはパゴダルーフを付けているのですが、重かったけれど、今日は外してきてオープンを楽しみました」
東北で行われた「GO!GO!ラリー」にもこの280SLで参加したという福田さん。ゆったりとしたイベントや仲間たちとのツーリングなど、これからもクラシックカーライフを楽しみたいと語ってくれた。
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