ナスカー2024年シーズンが終了
2024年2月にアメリカ・デイトナで始まった「NASCAR(ナスカー)」の3大カテゴリーの今シーズンは、11月第2週のフェニックスでのレースで終了しました。ナスカーはアメリカで大人気のストックカーレースで、その頂点ともいえる3大シリーズ。「カップ」シリーズではジョーイ・ロガーノ(No.22 Team Penske)が3度目のチャンピオンシップを獲得。「Xfinity(エクスフィニティ)」シリーズではジャスティン ・オールガイヤー(No.7 JR Motorsports)、そして「CRAFTSMAN TRUCK (トラック)」シリーズはタイ・マジェスキー(No.98 Thor Sport Racing)が2024シーズンのタイトルを獲得しました。
HREは今シーズンは3戦のみ参戦
このナスカー3大カテゴリーのうちのトラックシリーズへ長年参戦してきた、服部茂章代表率いる「Hattori Racing Enterprises(HRE)」は、2024年シーズンのナスカー参戦はスポットで3戦のみであった。
HREは2008年に設立し、NASCAR K&NプロシリーズとARCAシリーズに参戦を開始。ナスカーカテゴリーでは2014年にNationwide(ネイションワイド)、Xfinity(エクスフィニティ)へも参戦を広げ、2018年にトラックシリーズにフル参戦を開始。
2019年にはトラックシリーズでナスカー界唯一の日本人オーナーチームとしてタイトルを獲得している。さらにHREとは別に、2022年には新たにIMSAシリーズや GR CUPシリーズに参戦するためにHattori Motorsports(HM)という別組織も立ち上げている。
2022年と2023年は、このトラックシリーズでの成績が振るわなかったこともあり、HREは、2024年シーズンはこれまでとは違う形でのレースプログラムを組んでの参戦となった。具体的にはフル参戦してきたトラックシリーズへの参戦数を減らし、ARCAシリーズでの若手ドライバーの育成と、スポーツカー・プログラムでのレースにも注力するというもの。
そしてHREとHMは、IMSA Michelin Pilot Challengeシリーズ、そしてARCA Menardsシリーズに参戦。その中には、TGR TEAM SARDからスーパーGT(No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra)に参戦している中山雄一、そしてKYOJOカップなどで活躍する翁長実希のGRカップ参戦などの活動も行われた。
今回はすべてリタイアで終了……
ナスカーでは、トラックシリーズに3戦のみのスポットとなった。ノースカロライナ州にあるノースウィルクスボロ・スピードウェイで開催の第10戦「WRIGHT BRAND 250」にベテランドライバーのエリック・アルミロラを擁して参戦をしたものの、予選がキャンセルとなり、決勝レースへのグリッドを獲得することができなかった。
さらにアラバマにあるタラデガ・スーパースピードウェイでの第20戦「Love‘s RV Stop 250」にジョニー・ソーターを起用したが、決勝レース中にリアスポイラーブレースが折れ、さらに第2ステージでは多重クラッシュに巻き込まれる。修復を行ったものの最終的にはリタイアとなってしまう。
さらにマーティンスビル・スピードウェイでの第22戦「Zip Buy Now, Pay Later 200」では、ARCAシリーズで活躍する若手、18歳のランドン・ルイスを起用したが、第1ステージ後のピット作業でエンジンをストールさせてしまって再始動に手間がかかり、順位を大きく落とし、その後は追い上げをしたもののブレーキトラブルが発生してリタイア、と3名のドライバーを起用し参戦したすべてでリタイアという結果となってしまった。