E30型M3を愛用し続けて気づけば24年
1980年代のドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)で覇を競ったBMW E30系「3シリーズ」と、メルセデス・ベンツ「190シリーズ」(W201)という、2つのモデルのオーナーたちが合同で開催したミーティング「DTMを戦ったライバルたちの宴」。今回は、E30「M3」を24年にわたり維持している西野さんの愛車を紹介します。
直4・FR好きが行き着いたM3
2000年にトヨタKP系「スターレット」から、1987年式BMW E30型「M3」に乗り換えたという西野 誠さん。一見共通点がなさそうに見えるこの2台だが、オーナーの西野さんとしては直列4気筒のエンジン、駆動方式はFRが好きだという流れで、このM3に行きついたのだという。
「BMWって基本6気筒というイメージがあるんですけど、その中であえて4気筒の“is”とかも考えたけれど、やっぱりM3に乗ってみたいというのがあって。2000年当時って今ほど値段が上がっていなくて、安い個体も結構あったので選びやすかったですね」
という西野さん。KPスターレットから乗り換えた感想はどうたったのだろうか?
「スターレットから乗り換えてみて一番最初に思ったのは、なんというかボディのしっかり感、重厚さで、ドアをこうバタンって閉めた時の音ですね。エンジンもパワーを感じたし。ただ重さがあるんで、スターレットとはちょっと違ったキャラクターではありますね」
マフラーはDIYで溶接機を使い製作
大きなトラブルとしては冷却関係が数度あったそうだが、それらを乗り越えて24年間にわたりM3を所有し続けている西野さん。コニのショック、エンジンの電装関係パーツなどの変更も行っているが、自身でDIYした部分も少なくないのだという。
「そのために溶接機を買って、マフラーを自分で作ったんです。E46の325のマフラーを買ってきて、タイコと触媒を流用して中間のパイピングはこのクルマに合うように切った貼ったで溶接して、3カ月くらいやってましたね。何でも作るのが好きで、他の部品交換とかもほとんど自分でやってます」
というのだから恐れ入る。
「ホイールはE39の純正アルミなんですけど、センターキャップはパジェロミニ用を加工してつけたりとか。20年乗ると、ちょこちょこ消耗品とか交換時期のタイミングで、ちょっとグレードのいい部品つけてみようかとかで、今はこの形になってるって感じですね。今、別のホイールを手に入れて、剥離したりとかいろいろやってるところなんです」
維持するためのパーツには困らない
ショップにお願いする部分に加えて、自身でもメンテナンスすることでM3を維持しているそうだが、30年以上も前のモデルということで、パーツなどで困ることはないのだろうか?
「部品で困ったことは今のところはないです。海外とかで、純正とかサードパーティ含めていろんなものが出てるので。だからそこはBMWにしてよかったなって、一番思うところですね。同じ年代の国産を乗ってる知り合いとかからは、みんなもうひと言“パーツ大丈夫?”って聞かれるんだけど、困ってないよって。パーツは松竹梅とか、細かくごちゃごちゃ言わなければ何とかなりますよ」
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