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バブルを象徴する「キャラット・ケーニッヒ」仕様のベンツ「560SEC」のブリフェンに注目! なつかしの自動車電話のアンテナもアピールポイント

メルセデス・ベンツ W126型 560SEC キャラット・ケーニッヒ仕様:Triple S 京都(トリプルエス京都)のブースに展示された

バブル前夜に生まれたキャラット・ケーニッヒ仕様のメルセデス・ベンツ

日本が好景気に沸いていたバブル期、メルセデス・ベンツのチューニングカーといえば、「AMG 560 SEC ハンマーワイド」に負けない存在感を放っていたのが、「キャラット・ケーニッヒ」でした。スリット入りのブリスターフェンダーに、豪華すぎる内装……。大阪オートメッセに登場した究極の1台を紹介します。

圧倒的な存在感と異次元のカスタム

1980年代後半のバブル直前の狂乱の時代、富裕層はそのままでも十分な高級車をさらに改造し、より豪華に飾ることをステータスとした。なかでもメルセデス・ベンツは別格で、AMG、ブラバス、ロリンザーといったチューニングメーカーが手がけたコンプリートモデルの威風堂々たる姿は「後ろに迫られたら道を譲らなければならない……」、そんな無言の威圧感を持っていた。

普通のメルセデス・ベンツでは満足できない人たちにとって、当時ひときわ目立って「究極のカスタム」と言われたベンツがあった。それが、Triple S 京都(トリプルエス京都)のブースに展示されていたキャラット・ケーニッヒ仕様のメルセデス・ベンツ W126型「560SEC」である。

このクルマは、当時から他のチューニングメーカーとはまったく異なる奇抜なスタイリングから注目された。ケーニッヒを象徴する迫力のあるブリスターフェンダーやフロントフェイスに厚みを持たせたスポイラー形状も独特で、このメーカーならではの世界観を表現する。

シートから天井まで赤一色…贅沢すぎるインテリア

キャラット・ケーニッヒ仕様の560には、SECのクーペとSELの4ドアの2種類がある。当時人気が高かったのは、ありえないほどの大きさにもかかわらず日常での使い勝手を完全に無視した、贅沢で豪華絢爛なSECだった。ちょうどバブルの波が押し寄せようとする時代に、とにかくでかい2ドアクーペは贅沢や富を象徴するクルマとして特別な眼差しで見られたものだった。

トリプルエス京都が展示したこの個体は、基本的に外装はオリジナルを保っている。インテリアは純正パーツのリペアを行いつつ、よりゴージャスに装飾。ダッシュボード、ステアリング、フロア、ルーフ、シートといったすべてをレッドで統一している。ウォールナットのウッドパネルはそのままで、一部に金の装飾を加える。シフトノブは18金のイーグル細工のものに変更し、その両目にはダイヤモンドが埋め込まれていた。

超高級車としての風格を超え、存在そのものが驚異的で、ある意味異様で不気味とも評されたキャラット・ケーニッヒ仕様の560SEC。見た目だけでなく、パワーユニットは5.6Lのスーパーチャージャーを搭載している。すべてにおいて余裕がある。それが1980年代の公道を圧倒的な存在感を放ったキャラット・ケーニッヒ仕様の560SECというわけだ。

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