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ポルシェ「936」がターボエンジンとして初のル・マン制覇！ アルピーヌとの違いは信頼性の高さでした
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TEXT: 原田 了（HARADA Ryo） PHOTO: 原田 了
コクピットでは、全てのメーターがドライバーと直面するようにダッシュボード（メーターナセル）がカーブを描いている。足元を見るとアルミのチューブラーフレームにFRPのパネルを被せた構造が理解できるだろう
ポルシェ936/77のサイドビュー。マルティニ・ストライプの影響もあって、流れるようなシルエットが印象的。また全体的に低いボディも大きな特徴だ
1977年のル・マンで優勝したポルシェ936/77のリアビュー。左右の翼端板とセンター部分のマウントで支持されたリアウィングの高さと、対照的なテールの低さとがよく分かる
流面形のボディ後シルエットからスムースに切り開かれたコクピット。メーターナセルの一端がコクピット開口部から飛び出しているように見えるが、ドライバーへの風圧は大丈夫だったのか気になるところだ
ポルシェ936/77のリアセクション。グランドエフェクトが一般的となる以前で、アップスウィーパーなどは装着されていない。しかしシンプルな佇まいは潔くもある
コクピット・ショルダー部分のカウルに貼られたネームプレート。ユルゲン・バースとハーレイ・ヘイウッドのコンビに、途中からジャッキー・イクスが加わってトリオとなったことの証明だ
936/77のリアカウル。タイヤに向かって緩やかに上り、また緩やかに下がっていくショルダー部分のデザインからも、これがとりわけドラッグの低減に考慮したル・マン仕様であることが分かる
リアウイングのフラップの仰角を調整するアジャスター。細いターンバックルを使用しているが、これはル・マンの高速性の証明だろうか、それともドイツ人の完璧性への拘りだろうか？
これはリアウイングの翼端板内側のフラップ仰角アジャスター。フラップについたボルトが翼端板を貫通して角度を調整するのが一般的だが、この方法では無段階の調整が可能となってくる
コスワースDFVを搭載した自製のレーシング・スポーツでル・マンにチャレンジを続けたジャン・ロンドーは1980年には総合優勝を飾ることになる。こちらは1977年モデルで同年のル・マンでクラス優勝を飾っている
ポルシェ917でル・マンに勝ったジョン・ワイア・レーシングがフォードと提携して製作したミラージュM6・フォード。1975年のル・マンでは発展モデルのミラージュGR8・フォードが、ミラージュとして初優勝を飾っている
勝ちすぎたことでメーカー選手権から締め出された917は、新たな活躍の場として北米を転戦するCan-AMシリーズを選択した。大排気量のアメリカンV8に対抗するためにターボを採用。これがターボの先行開発となった
ポルシェとして初めて、ターボを市販のロードカーに搭載したモデルがポルシェ930ターボ。1973年のフランクフルトで試作車がお披露目され、翌1974年のパリ・サロンでデビューしている
前年から内容を一新した1976年世界メーカー選手権に向けて、ポルシェ930をベースに開発されたグループ5モデルが935。毎年のように大きく進化を遂げ、1979年ル・マンで勝利している。こちらは1976年モデル
930ファミリーのグループ5、いわゆるシルエットフォーミュラ車両が935。こちらは77年仕様でル・マンでは936のバックアップを任されたが936と同等に速く、また一部の936と同様にトラブルでリタイアとなった
ポルシェ936の最大のライバルとなったルノー・アルピーヌA442。1978年のル・マンでは。この#3ジャン-ピエール・ジャリエ組はリタイアしたが、僚友の#2ディディエ・ピローニ組が見事優勝を果たしている
ポルシェ930ターボをベースにしたグループ4モデルの934。車名的にはポルシェ911RSR Type934となる。前後の太いオーバーフェンダーが圧倒的な存在感を漂わせている
マルティニカラーが映える1977年ル・マンのウィナー、ポルシェ936/77のフロントビュー。936/77の1号車で前年モデルとはずいぶん印象が異なり、ノーズ周りはむしろ後継の956に似た印象がある
936の77年仕様、いわゆる936/77のノーズ。サイドまで回り込んだリップスポイラー。ショルダー部分を走るマルティニ・ストライプからもノーズが“緩やか”なことが理解できるだろう
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